粗方探し終え、わかったことは今は3月13日、土曜日。
廣瀬煌が神奈川第二小学校を卒業する6日前だということだ。
え、5日間とはいえ小学生のふりをしろと?
…面倒だな。
中学からなら性格が小学生の私と多少なりとも違っていても、中学デビューで誤魔化せるのに。
仕方ない。
周りの反応に合わせて5日間は"小学生"の廣瀬煌を演じるか。
と思考を纏め、トリップ特典の方を思い出す。


*裕福な家庭
→家捜しした結果、この家はお金持ちであると判明した(小学生の部屋にパソコンある。テレビ32型ある。クローゼットの中は洋服でしめられてるし、ドレスもある…。エアコンは、いや、ある家はあるか。それに何より部屋がクローゼット抜きで20畳近くある。……無駄でしょこの広さ)。

*努力分、能力があがる(限界がない)
→これはまだ何とも。

*男体化可能
→先程気づいたが、あちらで好んでしていたネックレスが何故かあった。それを首につけた瞬間目線が変わり、鏡を見れば男になっていた。
これを付ければ男、外せば女、ねぇ。面白いね。
なのでこれもクリア。

加えて日にちが3月半ばなのを考えると、メールで送った通りになっているようだ。
それにしても、と呟き部屋で発見した中学校のパンフレットとそれと一緒に発見したファイルを見る。

「私立立海大付属中学校、ねぇ。」

ファイルの中には受験票や合格発表日、受験料の納入した紙、そして合格証などが入っていた。

「どうやら何処でも、うちはうちらしいね。」

くつりと喉を鳴らしてファイルから取り出した紙を見る。それには総合 35/891と記されていた。

「我ながら、無難な順位選ぶわ。」

それなりに頭が良い位置に入るが目立たないぐらいの順位である。
それは廣瀬煌があえて、取ったのだろう。
これからの楽しみには目立ってはいけないのだ。

「あー楽しみ、やな。」

そう言いながら、私は友人に電話をかけた。

「もしもし、どうやった?」

『えっとなー、特典は家のことしか判断出来へんくって。後、分かったんは今青春台第一小学校に通ってて、中学は青学に行くってことぐらいかな。』

おーこれは原作介入するしかないな、友人が。

「へー青学に?これまた王道やね。これは刹那に青学のマネやれっていう、神様って奴からのお告げやねきっと。」

『…はぃ?何ゆうて「やるよね?」……うん。』

「楽しみやな、刹那。」

『……今めっちゃ良い笑顔してへん、煌?』

「あはは、してへんよー。」

『嘘や!絶対嘘やぁ!!』

友人は揶揄いがいが有っていい。
それに面白いことが好きなとこも、ね。



03:決断はお早めに

(愉快痛快な人生設計)




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