「第4回四天宝寺テニス部忍足謙也のあだ名決め討論会!司会は私、錦柊がお送りします。」

うちは教科書を筒状に丸め、マイクの代わりにする。
何故か、やって?勿論雰囲気作りのために決まってるやん。

「ちょ、ちょい待ち!なんやねんコレ!!ってか四回目なん、コレ!?」

直ぐさま声が上がる。
今回の討論の内容の当人、即ち忍足謙也や。
ま、討論ゆーても今この教室に居(オ)るんは、謙也とうち二人だけやけど。
因みに第四回ってのは気分でゆーたまでやで?
謙也のあだ名の話で、そないぎょーさん討論するわけないやん。

「出だしからツッコミ入れてくんな!段取りってもんがあんねんこっちには!ヘタレは黙っとき。」

謙也ごときに出鼻挫かれるやなんて…。
しゃーない気合い入れなおすとするか。

「いや、段取りって言うんなら俺にゆーてへん時点で可笑しいやろ!?しかも今ヘタレ関係ないわ!」

このツッコミ名人め!
一々ツッコんでたら、話が進まへんやんか。
懐の広いうちでも、さすがにイラっとくるわ。

「あーもーうっさいな。浪速のスピードスターって、白石で言う絶頂と同じようなもんやん?やからうちが付けたろっていう優しさやのに……。もう知らん。謙也何って、名字からたぬきがあだ名で十分や。」

「何でいきなりテンション下がってるん!?ってか、俺のあだ名は白石の決め台詞と全然似てへんし、同じちゃうわ!はぁ、で柊……何やねんその名字からたぬきって。」

いやいや似てへんけど同じようなもんやろ。
あれ、ちゃうの?…まぁええか。

「やから、謙也の名字からた取ればええねん。」

なに?そんなんも分からんの?
やから、先輩やのに財前に馬鹿にされるんや。
ってゆーても、うちもよー馬鹿にされるから人のこと言えへんけどね!

「は?俺の名字から"た"取ったら、おし…っ!なっ!?柊、全国の忍足さんに謝り!」

「大丈夫、謙也限定やから!侑士君やおばさん達、その他諸々は除外されてんねん。」

「意味分からんねんけど、その理屈……」

理屈?
うちがルールやから、それだけや!

「てな訳で、謙也のこれからのあだ名はおしりな!白石にゆーてこよー。」

「止めい言うてるやろ!待ち、柊!!」

それから一週間、テニス部内での謙也のあだ名はそれで固定された。
ハハ、ざまぁ。


渾名討論

「コラ待たんかい柊!」「待て言われて誰が待つもんかーい。」


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鈴様に捧げます。
ってか、こんなのでスイマセン!
謙也イジメが楽しすぎてww
相互してくださり、ありがとうございました^^

関西弁って接続詞の「の」を「ん」にするんだけど、テニプリではどうなんだろ?
(例)「俺の名字」→「俺ん名字」





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