【生きる理由】





夢も何もない私は、ただ生きているだけ。



何になりたいとか、
何をしたいとか、
ほんの少し先の希望すらない。

何かを得る為に頑張ったりとかすらない。




「ねー真子はさ、なんの為に生きてるの?私、なんの為に生きてるか分からなくなった」




「俺か?そんなもん決まってるやろ。藍染と決着を付ける為や」





「それはお前も一緒やろ」そう真子は言うけれど。
私は、今みんなとこうして一緒にいれるだけで十分なんだけどな。




「じゃ、藍染倒した後は?次はなんの為に生きるの?」




「あー?何も今やなくても、そん時考えたらええやろ?」




「それはそうなんだけど。
その先の叶えたい夢や希望の為に、藍染を倒すって方が頑張れるじゃん?…真子が」




「なんで俺だけ頑張らなあかんのや…;
名前はないんか?その先の夢とか希望ってやつは」




私には何もないから、夢や希望なんて…。




「何もない。
私が虚化したあの日から、そんな事考えられなくなった。
藍染倒したら…死んでもいいと思うくらい」




寝転がっていた真子が飛び起き、私を抱きしめた。




「アホか、俺ら仲間がそんなんさせると思うか?
分かった。そんなに何か欲しいなら、俺が理由作ったる」




「何?」




抱きしめていた腕が緩められ、お互いの視線が交わる。





不意に落とされた接吻。







生きる理由が欲しいなら








俺を好きになったらええやろ?
………それは退屈しなそうだね
その間はなんやねん!






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