「さぁ、名前君。君はこっちで仕事をしようか。」



『あ、はい♪』



藍染に連れられ別室で仕事をすることになった名前。



そんなことにも気付かない2人は一生懸命書類にかじりついている。



「まったく、いつもこのくらい仕事をしてくれればいいんだけどね。」



『はは、ホントですね…(笑)』



名前は空笑いをすると、別室で書類を広げ始めた。



「じゃあ、僕は少し出てくるから。何かあったら通信機でいつでも呼んでくれ。」



『はい、ありがとうございます♪』



それから2時間。



そろそろ昼時だ。



『よし、キリもいいしご飯食べに行こうかな。』



名前はそう言って立ち上がり、廊下へ出た。



そんな時、足にまとわりつく何かを感じ…。



『………??』



足元を見ると、そこには。



「名前ちゃん♪」



『あら、ギンちゃん。もう、書類終わったの??』



名前はしゃがみ込み、ギンの目線に顔を合わせる。



「当たり前やで。せやから僕とご飯行こうや♪」



『うん、終わったのならもちろんいいわよ。』



ギンはその言葉に嬉しそうに微笑むと、名前の手を取って歩き出した。



向かったのは2人とも行きつけの店。



よく座る四人がけの席に名前が座ると、同じ方の椅子に座ってくるギン。



『ギンちゃん、こっちに2人じゃ狭くない??』



「ええの、僕はただ名前ちゃんの側におりたいだけなんやから。」



『ギンちゃんがいいなら、それでいいけど…。』



そう言った名前にギンはすり寄る。



注文した品が運ばれてき、2人は料理を食べ始めた。



「名前ちゃん、僕それ食べたい!!」

『これ??はい、あーん♪』

「あーん♪」

『じゃあ、これ私にちょうだい??』

「ん、ええよ。あーんして♪」

『あーん♪』



こんな、恋人同士のようなことをした後は店を出て街を歩く。



「名前ちゃん、手繋ご??」



『うん、いいわよ。はい♪』



名前の暖かい手にギンの冷たい手は包まれた。



「名前ちゃん、僕…。」



『ん??どうしたの??』



「僕…名前ちゃんのこと…。」



『………??』



不思議に思いしゃがみ込む名前。



その頬に、ギンの唇が当てられた。



『ギ、ギンちゃん??』



「僕な、名前ちゃんのこと…。」



続きの言葉を紡ごうとしたその時。



「待てコラァ!!ギン!!」
 (※藍染です)



次の瞬間ギンの小さな体は藍染の腕の中にあった。



藍染に羽交い締めにされたギンは抗議の声を上げた。



「急に何ですの??僕になんか用ですか??」



「用ですか、じゃないわボケ!!アンタ隊長の書類に自分の分こっそり追加して早よ終わらせたんやろ!?

こちとらちゃんとそれぞれに振り分けた分は覚えてんねや!!」
(※藍染です)



藍染はギンの首根っこを掴むと、隊舎の方へと歩いて行った。



『私…どうしたらいいんだろ…(涙)』






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