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『今日から3日間、この餓鬼共を真撰組に置く事になった』




そういって摩由さんが連れてきたのは10代半ばぐらいだろうか?
まだ幼さが残る少女3人だった


そこそこ顔は可愛いと思ったが、なんと言うか、物凄い汚い格好をしていた
着物は汚れ、ところどころほつれ、髪も体もお世辞にも綺麗とは言えない様な子たち



その子たちを真撰組隊士が集まる大広間に連れてきたのだ



局長や副長もまったく寝耳に水だったらしくその子たちをポカンとした顔で見ている



「摩由さん?この子たちを女中として雇うの?」



局長の言葉に摩由さんは『いや』と答えながら優雅に煙草をふかす





そりゃそうだろう
だってどう見たってまだ子供
此処は国が納める真撰組
そんな所で子供を雇うなんて事は出来ないだろう




じゃぁどこかで保護でもしてきたのか?






と思っていたら摩由さんがとんでもない事を言いだした









『この餓鬼どもにはお前たちの世話をしてもらう事にした、なんでもやらせて構わない、もちろん女中の様な事でも構わないし・・・











・・慰み者にしても良い』






その言葉にその場にいた全員が言葉を失った



顔を赤くしてその子たちを見る奴もいれば、顔を青くしている奴もいた
でも、どちらかと言えば、全員青い顔をしていただろう



真撰組というこの場所に、同じ女である摩由さんが連れてきたまだ年端もいかない様な少女たち


それを遊女のように扱って良いという彼女に俺らは愕然として顔を見合わせた





「お、オイ!摩由!!お前どういうつもりだ!!??」



一番最初に声を荒げたのは副長だった


瞳孔が怖い


そんな副長に摩由さんは涼しい顔をして『なにが?』と言ってのけた




「何が、じゃねェだろ!!!こんな餓鬼屯所に連れて来て慰み者にしろって!!テメー何考えてやがる!!??」


『何と言われてもな・・・お前らは真撰組で激務を行っているだろ?そんなお前らに私からのささやかな褒美だとでも思え』


「ふざけんな!!!!こんな未成年の餓鬼に手出したらそれこそ真撰組は終わるぞ!!!」


『それは大丈夫だ、これの事は上には報告していない』


「そう言う問題じゃねェよ!!!!」


『ったく、土方は煩くてかなわん、兎に角これは私が決めた事だ、私の命には従ってもらうぞ』


「何が命だよ!!そんなモン聞く必要はねェ!!!」


『ならば土方は手を出さなければいい、他の者たちは好きにしろ、この餓鬼どもは了承済みだ』




くしゃっと煙草を灰皿に押し付けると摩由さんは席をたった
そして連れてきた女の子たちも一緒に立たせると『風呂に入れてくる』と言って大広間を後にしてしまった


残された俺らに変な空気が漂う


本当に手を出して良いのか、それとも此処は自粛すべきなのか、そんな空気に副長の瞳孔がギラリと光った




「テメーら!!!ぜってー手なんか出すんじゃねェぞ!!!!」



「「「「はいィィィィィィっ!!!!!!」」」」




その副長の鬼の様な形相の一言で俺らは絶対手を出さない、と心に誓ったのであった






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