「これ油性ですよね。まったくもって落ちません!どうしてくれるんですか赤司くん!妙に達筆です!」

「もっと書いてほしい?」

「言ってません!ま、まぁそれはそれとして…。気を取り直していきましょう!次はどこに行こうかな!何だかちやほやされたい気分なのであの人のところへ行こうかな!」

「は?」

「はい!という訳でこんにちは森山さん!どうですか、女子ですよ!どうぞちやほやしてください」

「…う、うわー!罰が書かれたマスクして手に異常性癖って書いてある超変化球な女子がいる…だとッ!?」

「これはさすがに受け入れられないんじゃないか」

「そんなことない!森山さんは全世界のあらゆる女子を受け止めてくれます!さぁ、私に熱い抱擁を!」

「お、おぉ…!抱擁を求められた…!よ、よし…行け森山由孝!う、うおー!」

「何だこの茶番…」

「あぁ、森山さん…!」

「やっぱ無理だー!オレにそんなマニアックな趣味はない!」

「何で!?」

「正常だろう」

「信じられません…ショック!まさか森山さんにまで拒否されるとは思ってませんでした…。今世紀最大のショックを受けました私」

「しょうもないよ。というか僕に抱きつくな重い。猿の子どもか」

「俗にいうだいしゅきホールドというやつですね…」

「わ、悪かったよそんなに傷つくとは思ってなかったんだ…。でもよく考えてみて。初対面のバッテンマスク装備の女の子が手に異常性癖って書いてある上に突然の抱擁を求めてくるんだよ…正直引くだろ?」

「思ったんですけどソレ8割は赤司くんのせいじゃないですか?」

「その格好で抱擁を求めたお前が悪いと思う」


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