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「福井さんって可愛い人でしたね。大発見でした!まぁ、私には適いませんけどね!」
「ははっ」
「すごく乾いた笑いをどうもありがとうございます赤司くん。干しぶどうもびっくりなほど乾いてました!そして乾いているといえば私の目ですよね。知ってました?私ってエンペラーアイならぬドライアイなんですよ!」
「僕の眼とお前のカッサカサな眼を同類のように言うな。不快だ近寄らないで欲しい」
「本当にずたずたに罵りますね赤司くんって!嫌だ怖い!でも正直エンペラーアイって何ですか?ホークアイが白眼でエンペラーアイが写輪眼って認識でいいんでしょうか!」
「是非もない」
「ちょっとホークアイ所持者に直接聞いてみましょう。こんにちは高尾くん!うちの緑間くんがお世話になっております」
「おう!…えっ何?緑間の母?」
「ちょっとこんな素直な私からあんな偏屈変人が生まれるわけないじゃないですか!私の子供はきっと、黒子くんのように心優しくて黄瀬くんのようにイケメンで青峰くんのように運動神経抜群で紫原くんのように癒し系で緑間くんのようにピアノが上手い人になるでしょう!」
「そこで僕を入れなかった理由は」
「素晴らしい所が多すぎて取り上げにくかったのです!」
「その心は」
「正直赤司くんのような子供は怖いというか嫌というか、あ、ううん、ちがう!ちがうの!赤司くんは私の子になるより夫になってほしいっていう意味なんです!私の可愛い照れ隠しなんです!」
「何だこの超どうでもいい漫才…助けて大坪サン」
「あっそうでした高尾くん!」
「今あって言った?オレの存在忘れてた?」
「まあまあ高尾くん。クリスマスの予定はお決まりで?」
「クリスマス?あ〜どうだろうな。妹ちゃんにプレゼント買ってやらねーと」
「いいお兄ちゃんでした!赤司くんも高尾くんを見習ってください」
「お前は僕を夫にしたいのか兄にしたいのかご主人様にしたいのか」
「少なくとも最後の選択肢はないですね!」
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