ありふれた明日が欲しい
※名前変換少なめ ※コピペ
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俺には小学生の時、好きな人がいた。
今では絶対に考えられない事だが、ある日俺はその子に「大きくなったら結婚して下さい!」
と言ったのだ。
・・・しかも教室のど真ん中で。
まず付き合って下さいが先だろとかその前に場所考えろとか今は思うが、その当時の俺はそれだけ必死だったのかもしれない。
ヘタレな俺が生涯で勇気を出した一番の瞬間だといってもいい。
一瞬時が止まった後、直ぐに冷やかしが起こった。
クラスで人気者の彼女と、教室の隅っこで本を読んでいそうな俺(クラスの女子達が俺をそのように形容していたのを俺は知っている)。
どう考えてもつり合わない2人だったから、冷やかしは冷やかしでも馬鹿にするような冷やかしばかりだった。
・・・しかもそれを彼女にも馬鹿にされた。
時が流れて中学に上がった。
中学でも俺はその事で3年間馬鹿にされた。
そして高校。
彼女とも同じ高校になれたが、まだ3年間馬鹿にされた。
・・・大学でも4年間馬鹿にされた。
「ねぇ、あの時の独歩、すごく可愛いかったよ
あんな大勢の前で・・・ふふっ」
「も、もうその話はいいだろ・・・その話で散々馬鹿にされてきたし・・・特にお前に」
・・・そして、未だに夕食の時もそのネタで馬鹿にされる。
名前の作った料理を食べながら、来月生まれる子供にも、きっと言われるんだろうなぁとぼんやり思った。
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まぁいいか、あの時の告白は無駄にならなかったし、[ 4/11 ][*prev] [next#]