7 | ナノ
片付けやミーティングが終わり解散した後、駅前にあるファーストフード店に来ていた。
お昼過ぎであることと駅の近くにあるためか他の高校の学生も多く店内は混んでいる。
けれども注文してしまった後でどの席も人がいて空席はなかった。このままどこか空くのをよく知っている声で「悠真! こっち空いているよ」と名前を呼ぶ声が聞こえた。
声の主は妹だ。4人用の席で妹はすでに食事を始めていた。彼女がいる机の上には食べかけのポテトとまだ開封されていないハンバーガーが2つあった。
「助かった。予想はしていたけれどこんなに混んでいるとは」
「今日はどの高校も入学式だからね。お腹が空いたから食べに行こうと考えている人も多いのだと思うよ」
妹はポテトを1つつまみ口に入れる。
「それより、誰かと一緒に来ているのに相席してもいいのか?」
二種類のハンバーガーと飲み物を見る。片方の飲み物は妹が苦手なブラックコーヒーだった。
「むしろ悠真なら大歓迎だと思うよ。だって紫苑先輩だし」
背後に誰かが来た気配がして振り返った。そこには紫苑先輩が不思議そうな顔をして立っていた。
「悠真が来るとは聞いていなかったが」
「あっ紫苑先輩、お久しぶりです。席が空いていないか探していたら悠佳が一緒に食べないかと誘ってくれました。邪魔でなければご一緒してもいいでしょうか?」
「偶然です。もし初めから悠真が来ているとわかっていたら紫苑先輩に連絡しますよ」
悠真と話たがっていたこと知っていますし、と妹が答えると先輩は納得したようで席に着いた。僕は悠佳の隣に座り注文したチーズバーガーの包み紙を開けた。
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