SQ12月号、感想。
2012/11/05 23:42

むくり。
「・・・ここは・・兄上の・・部屋??」
アマイモンは意識を取り戻して辺りを見回した。
「お目覚めでございますか、『地の王』さま」
「・・お前は・・兄上の執事か」
「左様でございます」
「そうだ!!奥村燐はどこだ!!」
「奥村燐様でしたら、既にお帰りになられました」
「どこだと聞いている!!」
「真っ直ぐ寮にお帰りとは思いますが」
「寮・・だな」
「はい。左様でございます」
立ち上がったアマイモンは無表情に窓を探す。
「『地の王』さま」
「なんだ」
「差し出がましいようですが、正十字旧男子寮の地図でございます」
「・・・・・・」
差し出された地図を奪うように受け取って、手ごろな窓を蹴破る。
「『地の王』さま。我が主よりご伝言がございました」
キロリと視線を戻したアマイモンに深々と腰を折った執事が告げる。
「『私の部屋を汚すな』『調度を壊したら・・・おまえを殺す』とのことでございます」
ひょうと風が吹いて執事が顔を上げる頃には無残に破壊された窓にアマイモンはいなかった。




・・・格下の悪魔は格上の悪魔をおいそれと名前で呼べないだろうと思ったので。
そして、旧男子寮に到着したアマイモンは、七不思議調査で参集した燐に出会うことはないのである。ぷくくくくく。



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