戒める手


多分、殺されかけても拒否出来ないところまで来てしまったのだ、とギロロは思った。
それは眼前のおとこに甘くなったのではなく、ギロロが自身に甘くなってしまったからだ。
この青い星はギロロを変えた。
平穏の中に身を浸して、ギロロは少なからず変わってしまった。
それを眼前のおとこが嘆いている事をギロロは知っている。
だから、首を絞めるおとこの手を拒めない。
白衣から伸びる不健康な肌色をした手は、ギロロにとっての戒めで、それを拒んだ時に自分の中で何かが崩壊してしまう事をギロロは恐れていた。



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