俺の好きな人は青色が好きだ。「赤とかオレンジとかどう?」と言ってみても「青が好きなんだ」と一点張りに言う。別になまえは似合うから良いんだけど…最近は全部が青色に統一されてきた。服の水色や白や青とかの系統だし、携帯や財布、した……。と、とにかく全部が青系統。ちょっとやり過ぎなんじゃないかと思うくらいに。少しくらいは別の色を入れてあげてもいいんじゃないかな?



「そう言われても私は青が好きなんだ」

「俺みたいな赤とかは?」

「嫌いじゃないけど、やっぱり好きな色からは逃げられないね。てゆうかさっき下着って言おうとしただろ(コイツいつの間に…)」

「じゃあさ明日…」

「無視か!」



「デートしようよ」



「は…?」



どっからそんな思考が出てくるんだと問われて、俺はニコリと笑った。もちろん、条件付きでね。



「条件?」

「デート服には、青系統の色を入れちゃ駄目」

「え、ちょっ私青系統しか持ってないんだが」

「じゃあ流石に一度に克服するのは大変だから…青色だけね。水色とか白は良いよ」



唇にぴとりと、人差し指をくっつけてまたニコリと笑う。おどおどしながら服の裾を握るのがすごく可愛い。そして彼女は、俺の笑顔に弱い。



「いいでしょ?」

「わ、分かったよ…」



渋々、席に座るなまえが愛おしい。気づいてるかいなまえ、これが初めてのデートだって事。いや、彼女は少し鈍いから気づいてないかもしれない。ただ俺は、口実を作ってでも君とデートがしたいだけなんだよ。どんな君でも、青に包まれた君でも、俺は全てが愛おしいんだ。









ティーンエイジ・ブルー

(…待てよ?デートってこれが初めてじゃ…)

(彼女が気づくのは帰宅した頃)









-------------------



ぴよさまに提出。











「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -