honey
ちょっと注意
「名字」
「んぅ、」
名前を呼んだ。同時に振り返った時に、微妙にてかてかと光る唇に人差し指を乗っけたら青と灰が混じった眼窩が大きくなる。
気にせずそのまま蜂蜜を纏ったとこを数回押す、次は、なるべく刺激を与えないように指の腹で撫でてみた。唇にまとう蜂蜜が潤滑油となり、すべすべした、それでいて少しだけパサついたなんとも言えない滑りの良さを見せ手を止めることができない。
「っ……」
「……」
「、んむ!?」
物言いたげに開かれた口に、すかさずに指を突っ込んだ。生温く、唾液のせいか妙にやらしい音がわずかに響いた。同時に身体が揺れたがそんなの気にせず指に溜まった蜂蜜を舌で味あわせるために逃げようとしている舌を捕まえて、指先で先を引っ掻いて見る。
「ん、っ……」
「垂れるぞ。ちゃんと口閉じろ」
困惑したまま垂れそうになったことを伝えると不承不承ながらゆっくりと唇が閉じられる。柔らかい肉厚な舌の先が指先に触れるたび、ぞくりと背筋に何かが走っては消え果ていくようだ、わずかに口の端から溢れる唾液なのか蜂蜜なのか分からない液体を出来る限り空いた指先で掬い上げ唇な塗りたくる。
唾液にまみれたの口内に構わず指をかき乱し、指の腹や先で刺激を与えるたび周囲で頬を赤らめ震える名字が可愛くて仕方がない。こいつって、こんな顔もすんだな。
「ぷ、は……」
「……甘ぇか?」
「よ、く分かんない……」
引目を感じてつぷ、と抜いた時にはすっかりふにゃけた指が唾液か蜂蜜かも分からない糸を名字の口の中から引くようについてきた。溜まらずにそのまま自分の口の中に入れた、甘すぎて眩暈がしそうなほど、名字もはちみつも甘かった。
愛おしい人.はちみつ