王馬と百田と板挟み
「名字ちゃーん、暇ならコーヒー淹れてよ！とびっきり甘いのね！」
「いいよ。……けど、甘いのブレンドするから砂糖入れすぎはやだよ」
「えー、だって苦いのいやじゃん！」
「……なんやかんや砂糖入れる前には飲んでくれるからいいけどね……」
「おいおい名字、そいつに付き合ってたら心労で倒れるぞ」
「ちょっと邪魔しないでよ百田ちゃん、俺ら今からデートすんだから」
「コーヒー淹れて貰うだけだろ」
「……本当にそれだけで終わるかな？」
「なっ！？」
「？」
「なあ名字！オレとAVルームにでもいこうぜ！みたいものあんだよ」
「え、でも……」
「うわ密室に連れ込んでナニする気なの、やらしー百田ちゃん」
「うるせぇ王馬！」
「ねね名字ちゃん、どーせ百田ちゃんなんか早漏でガサツっていう最悪コンボだろうし、俺と遊ぼうよ」
「おい、誰が早漏でガサツだって……！？」
「そ、ろ……？百田くんは、あんまガサツではないと思うけど……」
「名字に変な言葉教えんな！」
「別に教えたわけじゃないよー、名字ちゃんが勝手に聞いてただけだし」
「テメェッ……！」
「女の子の前でそういう言葉を言うのは良くないわね」
「げ、東条ちゃん……」
「東条……！」
「二人とも、ちょっとこっちに来て貰うわよ。……名字さん、失礼するわね」
「う、うん……」
「もー、声丸聞こえだったよ」
「あの二人はバカだから」
「……楓ちゃん、春川さん」
「名前ちゃん、一緒に食堂行こう！コーヒー淹れてくれる？」
「私も飲みたい」
「うん、もちろん。……行こっか」
王馬くんは好意抱いてるというよりはからかってるが正しいかもしれん。