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なんやかんや相性は良いです(佐M)


「あっはははははは! ねえねえ痛いよね? 痛いよねぇ!? そりゃそうだよねぇ! だってこーんなに血が出ちゃってるんだもん! ほぉらそっちのヤツラも見てないで遠慮無く自分を殺りに来ちゃってよ! 素直に殺られる奴より足掻いて足掻いて抵抗する奴をぶっ潰すのが堪らないくらい気持ち良いんだよ! はああぁぁぁああ……ぞくぞくするっ……さいっこう……!」
「名字! ついでに俺もその大鉈でぶった斬って!」
「あっはぁ……って、ちょ佐疫邪魔! ああああああ!?」
「いっ……たぁ……! ふ、ふふ……やっぱり力が漲っている分、凄く良いよ……!」
「ああもう邪魔だからちゃんと怪異退治してね!?」
「俺頑張るよ! ちゃんと斬って貰える様に!」
「しっかり任務こなせやゴミ野郎!」
「良い罵りっ、痛い!」



「今回も良い感じに狂戦士っぷり発揮してたね、名字」
「言わないで触れないで……ああああ恥ずかしい……!」
「俺は全然あのままの名字でも全然良いよ、俺を甚振ってくれるし遠慮なく罵詈雑言浴びせてくれるし」
「……馬鹿」
「ん?」
「やっぱり佐疫のそういう欲求に答えられない私は、……嫌だよね」
「え、ええ?」
「ごめんね佐疫……、そう考えるとやっぱり佐疫は普段の私よりもあんな風に理性失った私の方が、良いっていうことだよね……ほんとに、ごめん……」
「名字? 落ち着いて……、どうしたの?」
「だって佐疫のあんな嬉しそうな笑顔……私が理性外した時以外で見たこと無いもんっ……」
「……!」
「確かに佐疫はエムだしちょっと、かなり変だし理解出来ないところたくさんあるけど、それでも佐疫が好きだから自分なりに頑張ったけど……無理なのかなぁ」
「(言い直された)そ、そんな事ないよ名字。……確かに理性失っちゃう名字も好きだけど、それ以上に俺を受け入れて一緒に居てくれる今の名字が俺大好きだよ?」
「……」
「名字……怒ってる?」
「……冗談だよ。ただ少しだけ不安になってたのは事実」
「とか強がってるけど、顔泣きそう」
「私よっぽどの事がない限り泣きません」
「名字、好きだよ」
「私が喰らわす不意打ちの攻撃や罵りが、でしょ。大事なところ抜けてるよ」
「違うって、全部、名字のこと丸ごと愛してる」
「……ん」
「照れた?」
「ちょっとだけ。……まあけど、何かこう普通にこられると調子狂うかも」
「どういうこと?」
「なんでもないよ。……傷の手当するから、部屋行こう」
「消毒液たっぷりで良いからね」
「ムード壊すなこの野郎」
「いてっ。……デコピンは陥没するくらいの力でやって良いんだよ?」
「そんな力出ないから!」

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