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出来ちゃった(平腹)


「お、名字ー!」
「ひっ!?」
「ふぉ、」
「あ、え、平腹!?」
「いてぇ……いきなりぶつことないだろ!」
「ご、ごめん、というか後ろから抱き着こうとしてくる平腹が悪いんでしょ」
「でも名字、今までいきなり殴りかかる事なかったじゃん」
「な、なんだろう……防衛本能、働いてるのかな?」
「ぼーえいほんのう? 誰かまもってるのか?」
「ど、どうだろう……無意識のうちに護ってるの、かも」
「誰護ってんだよ、今オレとオマエしかいないじゃん」
「……」
「ふぉ? 名字?」
「……平腹、これから何があっても、私の傍に居てくれる?」
「?」
「どんな事が起きても……居てくれる?」
「んー、なんかよくわかんねぇけどオレ名字のこと大好きだからずっと傍にいんぞ!」
「そっか、いきなりこんなこと言ってごめん。でも、私は最後、平腹の選択に任せるけどね」
「名字今日変だぞ? どうした?」
「あのね平腹、私、子ども出来た」
「んぉ?」
「赤ちゃん、ここに居るみたい」
「…………え」
「平腹、パパになるんだよ」
「え、ええええ!? まじで!? オ、オレ、妊娠、え!?」
「いやいや、平腹は妊娠してないから!」
「名字の中にあかちゃん?! え、待ってオレ、え、誰の子!?」
「だから平腹だって! 落ち着け!」
「な、なあマジで? 今名字のお腹に赤ちゃん居るのか?」
「そうみたい……、まだ数ヶ月みたいだから見た目では分からないけど」
「へえ、すげえな! いつ出てくるんだ? 明日? 来月?」
「いやいやいやまだまだ先だよ、気が早いよ平腹」
「えー、オレすぐ会いたい」
「そんな事言われましても……。あれ、平腹、パパになってくれるの?」
「ふぉ?」
「いやいや、ふぉ? じゃなくて」
「だってオレの子だろ? 産んだらオレが親になんだろ? なってくれるってどういう意味だ?」
「だから……産んでも良いの? って」
「当たり前だろ、オレすっげー可愛がる自信あんぞ!」
「……」
「名字ー? あれ、オレ等結婚してねーけど関係は夫婦になんのか?」
「夫婦ってのは結婚してからでしょ」
「そっかー、じゃあ結婚すっか」
「……平腹」
「んー?」
「子どもに、変なこと教えちゃ駄目だよ」
「ん!?」

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