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第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -

出来ちゃった(谷裂+木舌+肋角さん)


「あ、谷裂と木舌先輩、肋角さん」
「どうした名字、暗い顔をして」
「やっほ〜、名字も飲む〜?」
「……こんな時間にどうした」
「あ、あの……えっと」
「なんだ、言いたいことがあるならはっきり言え」
「谷裂もうちょっと優しくしてあげなよ〜」
「とりあえず座るといい」
「あ、はい」
「……で、なんだ。鍛錬か?」
「た、谷裂」
「ああ」
「……子ども出来た」
「そうか。…………はあ!?」
「子ども……出来ました」
「(ヤることヤってたんだ)」
「……」
「こ、子どもというのは、つまり……、お、お前の身体に、か?」
「それ以外無いでしょ……。もっと分かり易く言うと、妊娠した」
「わ〜、おめでとう名字! お祝いしなきゃね!」
「お酒は飲めませんよ」
「分かってるよ〜、無理はしちゃダメだよ?」
「はい、有難う御座います!」
「というか、谷裂、ちゃんと責任取りなよ」
「……、……、……」
「(あれ……、もしかして、認知されないとか? え、それは考えてなかった。どうしよう)」
「は、孕んだ、のか」
「う、ん……あの、誰がなんと言おうと私は産もうと、」
「責任はきちんと取る。こうなったのは想定外だったが……う、嬉しいと思う」
「え」
「お? 谷裂素直だね〜!」
「黙れ木舌! ……あー、……なんだ、その………………け、結婚するぞ名字」
「!? ほ、本気?」
「不服か」
「ぜん、ぜん……どうしよう……嬉しい、ですっ……」
「な、なぜ泣くんだ!」
「だってぇぇえええええ! うええええええええ!」
「あー谷裂泣かせた!」
「意味が分からんぞ、おい名字っ」
「ううううううう〜!」
「……谷裂」
「! はい、なんでしょうか肋角さん」
「お前も木舌も、他の奴らも俺の大切な息子であり、名字も娘だ」
「……はい」
「その娘である名字を嫁に貰いたいと言うなら、この父親である俺を倒してからにしろ」
「!?」
「あはははは谷裂、平腹流に言うと詰んだね!」

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