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「#エロ」のBL小説を読む
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「木舌さんお待たせしました」
「大丈夫だよ。湯冷めしてない?」
「はい!」

 恋人の名前が今日部屋に泊まる。が、その前に任務の書類を取りにいくついでに女子寮でお風呂に入ってもらっていた。
着替えが詰まった荷物を「持つよ」とだけ言って受け取って歩き出しながらさり気なく彼女の腰に手を寄せるが、恥ずかしそうに顔を真っ赤にさせて手を叩かれた。可愛い。
まあ部屋へ行ったら問答無用で触らせて貰うけど、るんるん気分で歩いていたら風呂上りの平腹がこちらに気付いて走り出してきた。嫌な予感しかしない。

「名前! 風呂上り?!」
「ちょ、抱きつかないで下さいって」

 あろう事か平腹は名前に抱き付いた。風呂上りの身体、おれですら抱き締めてないのになんで抱きついてるんだ。吃驚しつつもやんわり平腹と離れようとする名前を見る。思い切り突き放せばいいのに、妙に思慮深いところが可愛くもあり憎らしい。

「名前良い匂いだな〜」
「わ、分かりましたから」

 見ててイライラして来た。ていうか平腹、名前がおれの恋人って知ってるよね? おれの様子に気づく事もなく名前の身体から離れない。名前は困ったようにおれを見るだけだし。

「平腹」
「んぉ?」
「もう行くね」

 勢いのまま名前を平腹から離して、彼女を抱き上げる。なんか「木舌さん?」と聞こえるが無視だ。「おうおやすみ!」と笑顔で走り去る平腹はいっそ憎いを通り越して清々しいな。
不安そうな声を出す名前を部屋へ運んでいくため足を前に進めた。



 部屋に入ると同時にベッドへ放り出せば、不安そうな表情で俺を見る名前。なぜだか妙にその表情が可愛くてゴクリと唾を飲み込む。

「あ、あの」
「名前は、もっと危機感持ちなよ」

 思いの他低い声が出た、それに驚いた名前は瞳に不満の色が滲み出ていたが、気にせず顎を持ち上げてその柔らかい唇に食いつくと「んぇ」なんて情けない声と共に唇が開いたのですかさず舌を捻じ込んで彼女の口内を犯していく。
風呂上りの名前からはわずかな石鹸の匂いと名前の匂いが鼻について気持ちが昂ぶる。

「んっ、はっ……きの、したさんっ」
「っ……」

 唾液を零して訴えかける名前を無視してまた唇に喰らい付いて舌同士を絡め合わせれば「ふっ、う」なんて声が洩れだして名前が俺のシャツに縋り付いて来た。たまらなく愛おしく感じて後頭部を押さえて更に深く口内を舌で暴れさせれば名前の身体は熱くなり時折声が洩れる。

「はっ、んぅっ」
「……名前」
「え、あうっ」
「いてっ」

 我慢出来なくなってシャツの下に手を忍ばせればビクンと名前の身体が跳ねる。それと同時に驚きで少しだけどおれの舌に歯を立てられ痛みを感じて声を洩らせば、酷く申し訳なさそうな表情をする名前。

「あ、ご、ごめんなさい」
「いいよ。気にしないで」
「あの、でも」

 なにか言いたげな表情でおれを見つめる彼女を黙って見つめる。遠回しに止めて欲しいって言っているのかな、こっちは止める気なんてさらさら無いけれど。目を細めて見ていれば俯いてしまった。じれったい。
けど結構余裕あるのかな、それはそれで嫌だな。

「あれ余裕? じゃあもう一回」

 声を出す間も与えず唇を合わせて同時進行で止めていたシャツの下にある手で彼女の身体を弄れば面白いぐらい身体を震えさせた。普通の人間よりも幾分青白い彼女の身体は熱く、肌が吸い付くくらい滑らか。妙に興奮して来て舌を動かしつつも、指でなぞる様にお腹や背中を這わせれば名前の顔が離れた。

「ひゃあっ!?」
「どうしたの?」
「く、くすぐった、ん」

 身を捩らせる名前の身体を片手で押さえる。顔を真っ赤にしてコレでもかと言うほど息が荒い。震えながらもシャツにすがり付いている、多分、気持ち良いのだろう。酒が回っていないのに妙に頭がくらくらしておれ自身も身体が熱くなった。

「気持ちいいんだね〜」

 後頭部を押さえて唇を舐めればまた口が開いたので何度も舌を滑り込ませる。唇から零れ出るどちらかも分からない唾液、わざと音を立てるように舌を動かせば名前は涙を零して目をとろんとさせた。ああ可愛い、けどおれを怒らせた名前が悪いんだよという意味合いで彼女の身体につけていた手を動かせば、彼女も我慢の限界が来ているのか両足を擦り合わせている。

「ぁっ、きのしたさんっ」
「ん〜? 限界?」
「ん、う」
「おれはまだまだだよ」

 本当は結構限界が近いんだけどね、もう少し焦らしてやりたい。わざと唇に吸い付いて裏唇を舐めながら背中に手を回して下着のホックを取れば驚きで目を面白ほどに見開いた。

「あっ、木舌さん、待って」
「待てない。ていうか、なんでおれがこんなことするか分かってる?」
「……」

 あ、やっぱりおれが変ってこと分かってるんだ。だよね、普段なら全部名前のペースに合わせつつリードしてるもんね。

「名前」

 名前を呼んで押し倒せば不安げな表情が一気に混乱したような表情になって、それが面白くておれは自分の口角が釣りあがったのが分かる。乾いた唇を舌なめずりすれば名前はきゅっと口を噤んで目を瞑る。

「心当たりがあるまで、やめないから」
「うっ、」

 強く合わさっていた太ももを指で軽く這わせれば苦しそうな声が耳に入ってくる。ため息が出るほどどこもかしこも柔らかい、こっちが可笑しくなりそうだ。目を細めて真っ白いお腹に舌を這わせれば「うあっ」なんて荒い息に交って声が聞こえておれ自身の心臓も一気に音を立てる。

「はっ、っう……!」
「心当たり、無いの?」
「んっ、あっ」

 覆い被さり顔を覗きこんで耳たぶを甘噛みすれば震える手でおれの背中に腕を回して力を込めて抱き締められる。思っていた異常に力が強く胸板に柔らかいものを押し付けられて下腹部がドクリと脈打った。さっきのアレで散々だったのに抱き付かれたもんだからもっとやばくなった。正直痛いしキツい。

「どうしたの」
「あっ、き、きのしたさん」
「なあに?」
「……ごめんなさい」
「……」

 ずるい。切なげな声を出されたらなにも出来なくなるじゃないか。けどもうおれの方も限界だから構わないか、多分一回じゃ満足出来ないし。

「寝かせないから覚悟してね」

 耳元で囁けば背中に回されていた手に力が篭った。

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ア、アンケで平腹に嫉妬した木舌にべろちゅーや身体をまさぐられるが一気に進化してすみません(土下座
年齢制限の規制が分からなくなった(白目