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▼彼女と彼を病ませてみた 2015/03/29 20:35


「先輩、昨日は帰るの遅かったみたいですけど任務手こずってしまったんですね。一昨日の任務よりも傷が三センチ深くなってるし、切り傷も三つ、擦り傷も二つ増えてますよ。ああそうだ夜食に食べたアレ、夜中に食べると結構カロリー高いみたいですから今日はカロリー低いもの食べてくださいね、というか私が作りますよ。先輩確か××と○○が好きですよね、今日は私がご飯作りますからね。先輩今日は任務休みなんですよね確か十時から買い物に出るみたいですが気をつけて出てくださいね。今日着ていくつもりで部屋に置いておいたシャツとズボン、素敵ですよね」
「……なんでそこまで知ってるの?」
「いやだなぁ、大好きな先輩のことならなんだって知ってますよ」

 この子は、なにか可笑しい。気付いた時にはもう遅かった。



 やっと、やっと出ることが出来る。彼は今部屋にいないし大丈夫だ。そう思って静に扉を開けて、彼の部屋から出ようとした瞬間腕を掴まれた。

「ははっ、逃げられると思った? 毎回同じ手で捕まってるのに君は飽きないね。まあそうやってやっと逃げられる、やった、っていう嬉しそうな顔も可愛いけどこうして捕まることによって絶望に変わりゆく君の姿も可愛らしいね。だから俺は君を手放さないんだよ」

 ああ、またダメだった。無言で腕を引かれて、彼の監禁部屋へ連れ込まれた。

「君は俺がいないと死ぬんだよ? 食料を運んでるのも俺だし風呂に入らせてあげるのも俺……よくよく考えなよ、人は一人じゃ生きられないんだ、君には、俺が必要なんだ」
 
 確かに、彼は私を生かしてくれる。頭を撫でてくれるし抱き締めてくれる、今まで私に優しくしてくれる人はいなかったら、彼のやる行動はとても心地が良かった。もしかしたら、私には、彼が必要なのかも知れない。
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ノートにびっしり相手の情報書かれてるんだろうな……。当たり前のように言うから怖い。
アラタに至ってはもはや洗脳。だがそれが良い。
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