次の日、いつものように貴瀬くんと一緒に学校に行っていると、後ろから腕を引っ張られた。「のぞみ、借りていい?」 腕を引っ張ったには康博だった。康博は、私じゃなく、貴瀬くんを見ている。「……どうぞ。でもあとでちゃんと返してね」 貴瀬くんは無表情だった。「じゃ、俺先に学校行ってるから」 手を振って、行ってしまった。「……ここじゃなんだから、違う場所行っていい?」「ああ、うん」 確かに、ここは住宅地のど真ん中だし。でも、何があったんだろう? △ ▽