何かが始まるはずもなかった日
カーテンからのぞいたせかいは
きみの心の壁に穴をあける仕事
みつめすぎたら空いた穴
巡り巡って文明開花
手の鳴るほうへ
夜明けは待たない
孵化した朝
ヨワムシンドローム
きみの劣性をあいするのだ
一等星にはなれやしないが
いくじなしマスカレード
とろける魔法は夢の底
しあわせの輪郭をなぞる日々
星になるための仮眠
ミルクと銃口
星の呼吸も儘ならぬ
祈らずとも朝日はやさしい
ぼくら奇跡の星生まれ
いざよう睫毛
月の兎がとろめいて
あやふやな周波数で
誰も彼もが天使を探している
依存性の高いなんとやら
まばたきの度に侵食
ふやけた翅では飛べないね
はばたく呪文を唱えましょう
花冷えの夜半
泣き方を教えて
涙なんてとうに乾いた
スパイラル・メランコリア
待つ者の賛美歌
寂しさはお砂糖と一緒に煮込んでしまおう
ミルクセーキに沈む午後
はばたく蝶の翅は蒼
きみとぼくの休日
未来からの使者の足音
嘘をお言いよ、お嬢さん
眠れない夜にお砂糖二杯
巡り巡って還っておいで
融解する純白
まつげが刃に変わるとき
濁りなんかひとつもないの
光を放つ花弁をひとひら
揺るぎのない青
頬を流れるほうき星
革命前夜のうそのこと
彼方と此方の攻防戦
警鐘エコー
悪夢なんか食べてしまえ
流星を手繰り寄せて
闘志を刃に、誓いを胸に
駆け抜ける両の心臓
最果てから君へ
その瞬きがたった一つの合図
瞬間、瞳が煌めいた
指を鳴らせばきみが笑う
Title By 星食