ついにやって来た。高杉の船を見上げて、煙草を踏み潰した。
「このどっかに理御がいるわけだな?」
「おそらく」
万事屋が言うのに総悟が答える。
情報によれば、理御はこの船のどっかにいる。理御を救出することが最優先。余裕があれば攻め込みたいが…いけるかどうか。そこまで考えて、ハッとする。
「やべェ…」
「どうした」
「理御…監禁されてるかもしれねェ」
「…!」
総悟は気づいたようだった。そう、理御の弱点。弱点というか、苦手とするもの。
「理御は、暗くて狭い密室が駄目だ。もしそんなとこに監禁されてたら」
泣き叫ぶ理御が思い浮かぶ。それだけは…。
ぎりりと下唇をかむ。万事屋が船から俺に視線を移した。
「…それ。なんでなんだ?前、俺と誘拐された時にそうなったんだよ。教えろ」
あまり暴露してはいけない事だが…万事屋には言っておいた方がいいと判断する。もうそうなったところを見ているのならなおさらだ。
総悟が小さく頷いたのを見て、他の隊士には聞こえないように、声を潜めて話し出す。
「理御は…昔、暗くて狭い密室に捨てられたんだよ。…親に」
「…は…」
「それを俺たちが助けたんで、恩を感じて真選組にいるんでィ。だから、それがトラウマになってんだろうな。…早く助けに行かねェと」
万事屋は驚き、目を見開く。そして視線を船に向けると、木刀を手に突入した。
「…!」
衝動に任せて真っ向から行くなんて、馬鹿な野郎だ。返り討ちにあうに決まってる。…俺もその衝動を抑えきれないのだから、人の事は言えねェか。
指示もせずに後を追うように俺も突進する。
「土方さん!」
「お前らァァ!トシに続けェェエ!!」
残りの奴らも突入したようだ。中には、攘夷志士達が待ち構えていた。
奪い返せ!
理御、待ってろよ…!!
「このどっかに理御がいるわけだな?」
「おそらく」
万事屋が言うのに総悟が答える。
情報によれば、理御はこの船のどっかにいる。理御を救出することが最優先。余裕があれば攻め込みたいが…いけるかどうか。そこまで考えて、ハッとする。
「やべェ…」
「どうした」
「理御…監禁されてるかもしれねェ」
「…!」
総悟は気づいたようだった。そう、理御の弱点。弱点というか、苦手とするもの。
「理御は、暗くて狭い密室が駄目だ。もしそんなとこに監禁されてたら」
泣き叫ぶ理御が思い浮かぶ。それだけは…。
ぎりりと下唇をかむ。万事屋が船から俺に視線を移した。
「…それ。なんでなんだ?前、俺と誘拐された時にそうなったんだよ。教えろ」
あまり暴露してはいけない事だが…万事屋には言っておいた方がいいと判断する。もうそうなったところを見ているのならなおさらだ。
総悟が小さく頷いたのを見て、他の隊士には聞こえないように、声を潜めて話し出す。
「理御は…昔、暗くて狭い密室に捨てられたんだよ。…親に」
「…は…」
「それを俺たちが助けたんで、恩を感じて真選組にいるんでィ。だから、それがトラウマになってんだろうな。…早く助けに行かねェと」
万事屋は驚き、目を見開く。そして視線を船に向けると、木刀を手に突入した。
「…!」
衝動に任せて真っ向から行くなんて、馬鹿な野郎だ。返り討ちにあうに決まってる。…俺もその衝動を抑えきれないのだから、人の事は言えねェか。
指示もせずに後を追うように俺も突進する。
「土方さん!」
「お前らァァ!トシに続けェェエ!!」
残りの奴らも突入したようだ。中には、攘夷志士達が待ち構えていた。
奪い返せ!
理御、待ってろよ…!!