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<font color="#e6b422">(相手から発せられた小さな呟きは、バッチリと此方の耳に届いてしまっていて、まさか相手からそんな言葉が出てくるとは思ってもいなかったので、驚いたように目を瞠ってはビシリと固まり。少しの間を置いてから徐々に顔を赤く染め上げていけば、それを隠すかのように片手の掌で顔を覆い俯いては、ただ一言「…おう」と言葉を返し) ま、まぁアレコレ不安ばっか考えてたって、しょーがねぇし、オメーが言うように、クリスマスの奇跡って奴を信じてみんのも悪くねーかもな!…あー、いや、オレの方こそ、急に怒鳴ったりして、悪かった。大丈夫だ、ちゃんと分かってっからよ(照れ隠しか否か、明らかに不自然な明るさで相手の言葉に乗っかるものの、直後の謝罪の言葉を聞けば、そこで漸く己の悪癖…声を荒げてしまった事に気付き、気まずそうに頬を掻きながら同じように謝罪の言葉を述べた後に、相手に悪気が無かったのも、冷静に事実のみを告げていたのも理解していると苦笑を浮かべてみせて。しかし、続く抗議の言葉には、その苦々しい笑みを更に引き攣らせる事となり) いや、冷徹だとか、そこまで言ってねぇだろ……っ、ま、まだ…誘ってねぇから、何とも言えね―よクソッ!(「今年のクリスマスは幸せに過ごせるか」との言葉の中に、自身の恋人の存在が含まれてるのだろうと、そう捉えれば、相手曰く「冷徹人間」だとか思ってた事に対しての意趣返しか、単に弄りたいだけだか分からないが、性質悪ぃ…と、内心でボソリ呟いて。一向に冷める様子のない顔の熱に、いっそ開き直った様子で惚気染みた言葉を吐き捨てれば、ガシガシと後頭部を掻いて羞恥心を紛らわした後に、クルリと踵を返して相手に背を向けて) このまま此処に居ても、身体動かせそうにねーし、オレはもう部屋に戻るけどよ…オメーも戻るっつーなら部屋の前まで送っから、着いてこいよ(振り向きもせず、ぶっきらぼうな物言いで告げれば、出口の方に進んで行き、体育館を後にして)↓</font>
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