俺の好きな人は同じクラスの名前だ
初対面こそ衝撃的だったが、こんな面白い奴はそうそう居ない
釣れない魚ほどいつか絶対釣ってやりたいじゃないか
週末が明けての月曜日

『なんでお前来なかったんだよ』

俺の高校デビュー戦
見に来いよって誘ったのに名前は来なかった
バスケが嫌い発言は聞かなかった事にして、日時をちゃんと教えてやったのに来なかった
勿論試合は勝ったし、俺様は華麗なるプレーで大活躍だ
それなのに…それなのに…

『何が嫌なんだよ』
「全部」

俺の問いには10回に1回返すか返さないかの癖に、こういう時だけはハッキリと答える

『全部って何だよ全部って!』

俺に分かるように説明しろよと、どこかへ行こうとする名前の手を掴むと凄い勢いで振り払われた

『もしかして俺の全部が嫌なのか?』
「そうね」

キッと睨む名前はやっぱりこういう時だけはハッキリと答える
俺が何をしたってんだ
嫌われるような事はしてきていないはずだ



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