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乱れた呼吸が整うのが早いか
乱れた衣服を整えるのが早いか
使用済みゴムと一緒に丸めたティッシュをゴミ箱へ捨てて、床に脱ぎ捨てられたシャツやズボンをベッドで大の字に寝転ぶ信長の顔面に被せた
「さっさと帰る」
『少しは余韻に浸らせろよ』
容赦ない言葉にブツブツと服を着る信長は、最後に乱れた髪を手ぐしで後ろにかき集めると鞄を手にして
彼女出来たから
と笑って部屋から出ていった
彼女が出来たのならやる前に言えと何度言っても守らない信長に腹を立てつつ、窓を開けて換気をしてぐちゃぐちゃなベッドをなおす
つい先程まで抱き合った場所なのにその形跡は無く、ただの睡眠を摂る為の場所になっていた
コップに入れた水を1口飲みながら鞄を開いて下駄箱に入っていた一通の手紙を取り出す
話したい事があるので 等と綺麗な字で並ぶ真面目な文面を見て、つい最近仲良くなったクラスメイトを思い浮かべた
最後に書かれた差出人の名前はやはり思い浮かべたクラスメイトのもので、もう1口水を飲みコップを机の上置く
明日の放課後、多目的教室で待ってます
放課後人気のない多目的教室への呼び出しなんて、どういう内容の話かなんて直ぐに分かった
手紙をコップの横に置き、ベッドフレームの小さな扉を開けると、その中に入っていた箱と一緒に入っていたポーチを取り出した
そしてポーチを鞄の中に突っ込んで小さな扉を閉める
また始まる恋愛ごっこにため息が溢れた
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