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「みつけた!」
真後ろに立つツンツン頭の人はやはり花道より大きかった
騒がしい男は、仙道さんの知り合いですか!?とまだまだ騒がしかったが、騒がしい男のおかげでこのツンツン頭の人が仙道というのが分かった
「仙道さん仙道さん、下のお名前は?」
『え、彰だけど』
仙道彰さん、いえ彰君
以後お見知り置きを と手を出すと、あははと下がり気味の眉をさらに下げて笑った
そして差し出した手を掴んだ彰君は
『君のお名前は?』
「名字名前」
こちらこそ以後お見知り置きを名前ちゃん て、こやつ女子慣れしてるなと瞬間で悟る
そして悟ったと同時に、握手の手を握り直して
『走れー!』
私の手を引っ張り走り出した
後ろの体育館では、彰君を呼ぶ声がいくつか上がっている
(大半は怒ってる感じだけど大丈夫なのだろうか)
「どこ行くの?」
『邪魔が居ない所』
私の走る速度に合わせる彰君は息一つ上がってない
余裕の笑みって奴を向けられて上がる息が少しだけ恥ずかしいけど、しょうが無い
だって私は帰宅部だ
「彰君は楓の事知ってる?」
『楓?』
「流川楓!て、ちょっ!!?」
かなりの距離走った所で突然立ち止まり、こちらに振り向いた彰君の胸に見事飛び込んだ私を彼は見事に抱きとめた
『名前ちゃん、流川の知り合いなの?』
驚く彰君
「クラスメイトだからね」
因みに花道も友達だよって言ったらもっと驚いてた
そんなに驚くことだったのか
『やっぱり君…彦一の言う通りスパイなの?』
彰君にまでスパイ呼ばわりって、なんなの?
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