最悪だ
その後の授業だって部活だって何にも上手くいかなかった
拒絶された事実が悲しいのではなく悔しかった
俺はまだまだ名前に何もできていない
もっともっと名前がちゃんと俺を見てさえくれれば
そう思うのに当の本人である名前は見る事をしてくれない
『調子悪いな』
[そんな事ないっすよ]
俺が今こうなってしまった原因の半分はこの牧さんのせいなんだと、ちょっとした八つ当たりから素っ気なく返事をしてしまう
でも気にもしないように それなら良い といつも通りに接してくれるこの人に八つ当たりをした自分が小さ過ぎると直ぐに自己嫌悪に襲われた
[今日の3限目…]
名前と何処で何してたんですか? と出そうになった言葉を飲み込んだ
気持ち悪い
思い出される名前の言葉と、軽蔑しか無かった瞳
名前は目の前に居る牧さんにも同じ態度や言葉や、視線を向けているのだろうか
きっとそうだと思いたい癖に、何故だろう
「牧紳一、ちょっと話がある」
やっぱりザワめく心が五月蝿い
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