重い足取りで教室へ帰ると名前が居た
[お前今まで何処に居たんだよ]
走りよって問い詰めてしまった
名前はそんな俺を気にするでもなくいつも通り無視をする
[…牧さんと居たのか?]
でもチラりと此方を見た名前がした一瞬の表情を俺は見逃さない
やっぱり牧さんと一緒だったのか
なんでなんでなんで
[牧さんと何処で何してたんだ!?]
バンっと机を叩いた手がジンジンと痛かった
だけどもっと痛いのは
「アンタ何様なの?」
名前から向けられる視線だ
「私が何処で誰と何をしててもアンタには関係ない」
名前から投げられる言葉だ
[関係あるさ
俺は、お前の事が!]
好きだって言うつもりだった
此処が教室で、クラスメイトの目があろうとも俺は気にしない
それなのに名前は容赦なく俺を突き飛ばし、体制を崩した俺に言う
「あんたなんて端から願い下げよ」
気持ち悪い なんて…なんでそんな事言えるんだよ
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