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つんつんと机に突っ伏している頭をつついた
モゾっと動いたが起きる気配は無さそう

「楓」

だから名前を呼んでもう一度つんつんと頭をつつく
そしたら体は起こさずに顔だけ此方に向ける

「この間のさ、練習試合」

目を瞑っているが私の話を聞いているのだろう
頭を乗っける右腕が机からはみ出してふわふわと動いている
その手を掴んでにぎにぎしながら

「相手って陵南だったよね?」

聞くとそうだよと言うように軽く握り返された

「じゃあさ、花道より大っきいツンツン頭の人知ってる?」

ガバッと起き上がった楓
手は痛いくらい強く握られて、楓の目は見開かれてた

[なんでアイツのこと]

知ってんだよって更に強く握られた手
痛いよって言っても弱まらない力にムカついた

「もういい!楓の馬鹿」

思いっきり振りほどいて教室を後にする
そんな私を楓は追いかけて来たけど

「花道助けて!!」

丁度、洋平と歩く花道を見つけてSOS

[どけ]

花道の後ろに隠れた私を楓は引っ張りだそうとするが、花道はよく分かってないくせにそれを阻止してくれた




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