エレンの言葉にハンジの胸倉を掴んで拳を振り上げていたナマエがエレンを指さして笑う
んな訳ないだろうって、死に急ぎ野郎とか聞いたけど夢見がち野郎もプラスした方が良いんじゃない?と腹を抱えて笑う

「そんなにレモン味のキスがしたければ、キスする度に相手にレモン食わせとけよ」

分かったかね死に急ぎの夢見がちエレン君と、ナマエも大人げねぇな…
これにはエレンもむっとしたのか、只黙ってはいない

[レモンじゃないって分かるって事はしたことあるんですね?]
「へー、あんたが上げ足とるんだ」

いい度胸じゃないと頬杖をついて怪しく笑うナマエ
そんなナマエを臆することなく見つめるエレン
2人の間にはバチバチと火花が見えた
ハンジが俺に止めてと目で訴えるが、この元凶はお前だろうがと知らん顔
むしろ此処までヒートアップしてしまった物を止めるのはめんどくさい
無視してパンを口へ運んだ

「ねぇ、エレンはキスってなんだと思う?」
[どういう意味ですか?]
「自分なりに、自分が思うように好きに解釈して」

続行される2人の会話
エレンが考える中食堂はやはり物音一つしない

[愛する者同士がする行為です]

少ししてエレンから発せられた言葉に、ヒューっと口笛を吹きやっぱり夢見がちねと笑ったナマエ
笑われたエレンは逆に問う
キスってなんだと思うかと
するとナマエはエレンとは変わって、考える事も無く即答した

「自分を汚す行為よ」

口内にどれほどの細菌がいて、どれほど汚いか分かっているの?
自分の口内に生存する菌ですら嫌気がさすというのに、それをわざわざ愛だとかなんだとかで他人の菌を受け入れて余計口内を汚すってどういうこと!?
わなわなと震えだすナマエ
想像しただけで恐ろしくって吐き気がすると口を押えるナマエ
こいつはおれに並ぶ…いや、超える潔癖症だ
ナマエらしい答えだとは思うが、エレンはポカーンと情けない顔をしている
口を閉じろ口を

「これで分かったでしょ?
キスしたことある?なんて質問の答えは永久にノーよ!」



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