こんな窮屈な感覚は初めてだ
しかも手に残る特有のゴム臭が鼻をつく

『もう無いやろな?』

ゴムはつけたのだ
いざって瞬間にまた静止を喰らうのはもう御免だ
確認を取れば縦にうなずいた
だから少し壊れたムードはどうすることも出来ないから少し萎えたそれをそのままあてがえば首へと回された腕が力を込める
やっぱりパッケージにうすうすなんて謳い文句があっても1枚壁があるのは事実

『嫌いやわ』

ぼそっと呟くと密着してるのだから聞こえてしまうのも当然だろう

「しないならしないから」

またムードぶち壊すような1言
なんでこうもこの女は以前までは気にもせんかった事にこうもこだわるのか
頭が痛い
これ以上痛くなる前に口を塞いでしまえと本能的に思った


抜き差しを繰り返す
漏れる声が角度によって変化する様が楽しかった
そして上を仰ぐたびに露わになる首に噛みつけば、中がきゅっと締まり苦痛の声が耳に届く
背中から腰に掛けゾクリとするその感覚がたまらなくてさらに歯を立てれば苦痛の声が大きくなる
そして鬱血とはまた違う跡を見ると口角が上がるのが分かった

『なぁ、ええか?』

どう見たって顔には良いと書いてある
それでも本人の口から聞きたくなるのはしょうがない
こくこくと頷く様を見るとさらに燃えた
肩を掴んでさらに奥へ奥へと突けば悲鳴に近い声が耳を突く
もっと聞きたいのだと繰り返せば名前は達した
快楽に震える体を抱きしめて自分も快楽へと身を委ね、欲を吐き出せばどっと押し寄せる疲労感
膝が笑うセックスなんて初めてだった



|

6 / 7




×
- ナノ -