重なり合う体が熱い
女なんてしこたま抱いてきた
名前を抱くのも初めてではない
それなのにこうも焦ってしまうのは心境や状況の変化か
でもそう思うのはどうやら自分だけではないらしく

『自分なに処女みたいな反応しとんのや?』

顔を赤らめて行為1つ1つに過剰に反応を見せる名前

「うるさい!黙って出来ないの!?」
『なんや、口だけは変わらんか』

相変わらずの減らず口
2つのふくらみをやわやわと揉みしだけば掌に当たるもの
それをつまめば耳に届く声

『辛抱たまらんわ…』

ぼそりと呟き一気に残っていた衣類を取り払い、濡れるそこに指を這わす
そして1本2本と本数を増やし具合を確かめると、どうやら溢れ出る物で受け入れる体制は既に整っているらしい
だから指を抜き取り来ていたTシャツを脱ぎ捨てそこへと自身をあてがえば、たんまと聞こえた

『たんま無しやな』
「無しとか無しだから」

名前腕を伸ばして鞄を取り、中からお目当てのものを見つけたのか、それを渡してきた

『なんやこれ』
「コンドームだけど、そんなんもしらないの?」
『馬鹿にすんなや、そんくらいわかっとるわ
ワシが言いたいんはこれがなんやってこ、っ!?』

渡された物体をひらひらと端を持ち揺さぶれば、最後まで自分の言葉を聞かずに腹を足蹴にしてそれ以上近づけないようにされた

「しないなら終わり」
『はぁ!?』
「当たり前でしょ!エチケットよ!!」

めんどくさい
実にめんどくさい

『自分、今までしろとか言ったことないやろ!』
「今までは今まで、今日からはして」

これはあれだな、ワシが自分に惚れとると分かった途端に強気になってる感じか
言い返したいが

「本当に私を大切って思ってるならしてよ」

そんなこと言われたらするしかないやないか



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