ふわふわと舞い散る雪の日の朝。


今日もいつもと変わらず、むさ苦しい隊士たちのかけ声や笑い声が屯所内に広がる。


朝日が注がれる道場は、冬にも関わらず温度が上昇し額や首筋から汗が流れ落ちる。


剣術の指導では、鬼の副長以外にも鬼のように指導する人たちもいる。


それは一番隊隊長沖田総悟、そして一番隊隊長補佐名字名前、私だ。


幹部ではないとはいえ、これでも副長や隊長にも劣ってはいないつもりだ。


それは周りも認めているようで、女の私でも隊士たちは素直に従ってくれる。


隊服はとっつぁんや局長が私のために幹部の女用を作ってくれた。


っと言っても、上着はそのまま小さいサイズで、同色のミニスカに白いハイソという地味めなデザインだ。


しかし、私の服装に局長や副長には断固反対されたが、沖田隊長含め他隊士の賛成意見もありなんとか承諾を得た。


胴着も小さいサイズのモノを着ていて、熱気や疲労からの汗が滴り落ちる胸元にパタパタと空気を送り込む。


そんな私に鬼の形相で近づく副長に、慌てて指導を再開しようとするとパサッと頭にタオルを投げ掛けられた。


タオルの隙間から副長を見上げると、顔を真っ赤にし目を逸らす姿があった。


・・・・・・あぁ。この人もこんな顔するのか…



『・・・・・・・・ムッツリ。』

「土方最低ー!鼻血垂らして不潔ー!」

「んだとゴラァァァァ!!?っつか垂れてねー!!!」



私は、楽しそうに逃げ惑う隊長を真剣を振りかざしながら追いかける副長を見ながら、このこそばゆい気持ちの意味を考えていた…


そして、そんな私たちの一部始終を陰から覗く人物に、私は気づいていなかった…


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