2013/03/26 17:18
書きたいネタのメモ的な
その1、シリアスもどき

「神童っ!!?」
「キャプテンっ!!!」

そんな仲間の悲鳴のような声を、剣城はどこか他人事のように聞いていた。
ホーリーロード準決勝、対新雲戦。試合終了を告げるホイッスルがデザートスタジアム中にこだまし、雷門が勝利をおさめ、歓喜した直後にことは起こった。
キャプテンである神童が突如倒れたのだ。
神童は急いで駆け付けた救急隊に担架で運ばれ、病院へ搬送された。そしてそのまま緊急手術が開始されたのだった。
手術中と書かれた赤いランプが光っているのを仲間と見つめながら、剣城は神童の安否を祈りながらも、別のことに意識をとられていた。
5年前に起きた、あの事故のことに。
あの時も、剣城は何もできなかった自分への不甲斐なさや後悔に胸が押し潰されそうに痛んだ。その痛みが、今また襲って剣城を襲っていた。
神童が倒れてだいぶ時間が経った頃、ようやくランプが消え、手術室から神童が運び出された。
命に別状がなかったとわかった瞬間、なんともいえない安堵感に辺りが包まれた。
しかし、続けざまに医師から告げられた言葉に、剣城の思考は真っ白になった。
右足の骨折。一ヶ月は安静にしていなければならず、サッカーは暫くできないであろう。
一時的であれど、再び大切な人から大切なものを奪ってしまった罪悪感と、ずっと自分を蝕んでいたとある疑念の確信が心を支配した。

(…俺が大切にしたい人は、なんでこんなにも苦しまなければならないんだ。……いや、俺が傍にいるからそんなことになってしまうのか)

そう思った瞬間、今までにない激痛が剣城の心を突き刺した。


―――――

twitterで言っていた剣城が神童を守りたいが故に離れようとする話の冒頭予定文です。
時間軸は神童復帰直後くらいのつもり。
何番煎じだって感じですが、神童の足の怪我は優一さんの事故の時と重ねてしまって、絶対に剣城を苦しめたに違いないと思っていたので、書きたかった話の一つなんです。


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その2、神童が臨死体験する話(タイトル『空色空想白夜夢』)

鈍く固いものがぶつかり合った嫌な音が響いた。その瞬間、剣城は緑の芝生の上に倒れた神童の傍に駆け寄った。

「神童先輩!」

慌てて抱き上げるが、気絶してしまったためか、神童の体はぴくりとも動かない。しかし、ゴールポストに打ち付けた頭から血が流れていることはなく、剣城は少しばかり安心した。
しかし、ふと神童に違和感を感じた。
生きている人間であれば必ずしているであろうなにかが足りない。いや、今の神童がしていないのだ。
その違和感の正体に気付いた途端、剣城はベンチの方にいるマネージャー達に叫んだ。

「おい、今すぐ救急車を呼べ!」
「ど、どういうこと、剣城!?」

全く状況の飲み込めないみんなに変わって天馬が尋ねる。
すると、らしくもなく焦った声が返ってきた。

「神童先輩が、息してねえんだよ…っ!?」

そう、剣城の感じた違和感。それは息をしていれば上下する胸が、微動もしていなかったのだ。
そんな衝撃的な言葉に、誰もが言葉を失った。

***

フワフワとした浮遊感を感じたまま、神童はただただ足を進めた。
なにかに導かれるわけでもない。ただ、あそこにじっとしていてはならない。そう本能が告げていた。いや、それがもう何かによって導かれているのかもしれない。
ぼーっとした頭のまま進んでいると、いつの間にか目の前に大きな白い扉が現れていた。神童の家や雷門中の門よりも何番もある大きさだ。
何故そんなにも大きなものがあったのに、ここまで来るまで気がつかなかったのだろうか。
そんな疑問を持ったとき、その扉の前にいる人物に息をのんだ。

「つる、ぎ…?」

白とは正反対に近い夜色の髪は、紛れも無く剣城だ。しかし、剣城が何故こんなところに…?
と、その人物が夜色の髪からキラキラした小さな星屑を散らしながら声がした方に振り向いた。
その途端、神童はビクリと背筋が凍りついた。
こちらを見た月色の瞳は、フィフスセクターにいた時の刃物のような冷たさではないにしろ、突き放すように氷のような冷たさを持っていた。

「…あんた、誰だ?」


―――――

某ボカロ楽曲様に中毒すぎて思いついた話です。こちらもtwitterで呟いてました。
神童が臨死体験をして、剣城そっくりの天使と出会って〜という話の流れで、前後編になるかな、という感じです。
一応、一番内容が固まっているので、この中で書きはじめるなら、一番に書きはじめるであろう。


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その3、再びシリアスもどき

「ターイムジャーンプッ!!」

いつもどおりのテンションでワンダバがお馴染みの台詞を叫ぶと、イナズマTMキャラバンは時空の狭間へと飛び込んだ。
七色に輝く景色を、窓越しに頬杖をつきながら剣城は見つめていた。今更ではあるが、自分があの現代では存在しえないものであるタイムマシンに乗っていることに、なんとなく、まだ実感がわかなかった。
だが、タイムマシンといえばよくある話では、過去に遡って自らの失敗を払拭しようとするものだ。俺が払拭したい過去。剣城が7歳のときに起きたあの事故が起きなかったことにする。そんな世界の話は天馬や信助、神童がしていた。フェイとワンダバによると一度変わった過去はもう一度変えることはそうとう困難であるらしく、それはきっとできない。
なら、他には……。
考えたと同時に脳裏をよぎったあの記憶によりズキリと胸が痛み、拳をギュッと握った。
…そうだ。入学式のあの日から帝国戦までのあの時間。散々サッカー部を…神童を傷つけたあの時間だ。
今や誰一人としてそのときの話を悪く言う奴はいない。いや、まず話として出てくることがないのだ。それが変に不自然で、ずっと心のどこかに引っ掛かっていた。
あんなに身体も心もズタズタに傷つけた。たくさん大事なものを壊した。そしてそれを嘲笑った。
本来、そんなことがゆるされるわけがないんだ。
とくに神童には。
あの人は人としてできている人物だ。だからきっと、今だって平気な顔をして俺に接しているだけだ。部員にあの時のことをわざわざ口止めだってしてくれているのかもしれない。
考えはじめると、歯止めがきかなくなる。それはわかっているのに、次々と現れる疑念は確実に剣城の心を蝕んで傷つけようとする。
と、そのときだった。

「隣、いいか?」
「っ!…神童、先輩……」


―――――

ずっと書きたかった初期を引きずる剣城の話です。
って今回は半分近く勢いのまま書いているので、もし書くとしたらこのまま使うことはないかと。
…う〜ん、やっぱり神様方と違ってうまいこと表現できません……。


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その4、天使と悪魔パロ


剣城が目を覚ましますと、目の前は白が広がっていた。
何故こうなっているのか。確か聖帝から天界にいる化身使いを連れて来いという命を受け、冥界からの極秘ルートで侵入したはずだった。しかし、それと同時に突然身体から力が抜けて、そのまま気絶してしまったのだろう。しかも飛んでいる最中だったために、きっと地面に体を打ち付けたと思うのだが…。

「気がついたか?」
「っ!?」

突然視界に入ったアッシュブラウンに、剣城は驚いて飛び起きた。しかし、全身に鋭い痛みがはしり、声にならない叫び声をあげた。

「〜〜っ!!」
「コラ、安静にしてないとダメだろ!お前、全身傷だらけで倒れてたんだぞ!」

そう言って傷に響かぬよう、その人物は剣城をベッドに再び寝かせた。
そして剣城もようやくその人物の姿をしっかりと見た。
頭に浮かぶ黄金に輝く綺麗な輪、剣城とは違いフワフワ風に揺れるアッシュブラウンの髪、丸みを帯びたキャラメル色の瞳、そして背中にある汚れを知らない純白の羽根…。間違いない。こいつは紛れも無い天使だ。
そう判断がつくやいなや、剣城はお節介を焼こうとするその白い腕を捕まえた。

「…どうした?」
「……あんた、自分が今何をしてるのか、わかってるのか?」
「何って………」
「っ、とぼけんじゃねえよ!」

剣城の大声に驚き、天使の体がビクリと跳ねる。
腕を掴んでいる剣城にもその振動は伝わり、小さく謝罪の言葉を述べてから続きを話しはじめた。

「見てわかりますよね?俺が悪魔だって」
「ああ、そうだな」
「なら、天使が悪魔を庇うことが禁忌だってことも理解してますよね?」
「確かにそうだな」
「あんた、もし今の状況がばれたら、どうなるかわかっ…!」

剣城が最後まで言い終える前に、天使は人差し指を剣城の口元へと運び、口を閉ざさせた。
どういうつもりだと、剣城が天使を鋭く睨みつけるが、当の本人はまったく気にする様子もなく微笑んだまま、剣城の両手に両手を重ねた。

「確かに天使と悪魔がこうやって一緒にいることは一般的には禁忌だ。でもな、怪我人を悪魔だから、なんて理由で放っておくなんて、俺にはできないから」
「………」

なんてお人よしな奴なのだと、剣城は呆れて言葉が出てこなかった。しかし、そんな心境など知らないように天使は続けた。

「あ、あと、俺はあんたじゃない。俺は神童拓人というちゃんとした名前があるんだ」
「………は?」

今それは関係ないだろ、と言いかけた言葉をなんとか飲み込み、その一言でこの場は返した。
そして剣城は瞬時に悟ったのだ。目の前にいる天使、神童拓人は、お人よしな天然バカなのだと。


―――――

京拓にハマッてからずっと考えていた天使と悪魔パロです。
どう考えてもシリーズにしかならないので断念していたものの、まあメモだしいいかなと思って今回書きました。ということで、この中では1番書く可能性が極度に低いです。
まあまず、パロって資料を集めてから書くものなんで、考えはつくけど面倒臭いし……←。だからここで暴露しちゃいますと、自分が書いているパロは自己見解が多いんであんなにおかしいんです、はい。
う〜ん、やっぱ天使と悪魔パロは自分書けないので誰か書いていただけないでしょうか。まず自分の学校、仏教徒ですし(関係ない



今のところ、以上4つです。
なんかここに書いてしまったことで、変な満足感がわいたので気が向けば書くと思います、はい((←
もし書いてほしいものがありましたら言ってくださると書くかも…なんてね!すいません、冗談です。マジで俺の気が向かないと今絶賛スランプ中なので完成できないんです。
とにかく、ここまでお付き合いいただき、ありがとうございます。
ちなみに、ここに書いたものは内容に変更が起こる可能性がありますのでご了承ください。だから推敲してないので文章がおかしくてもスルーの方向でお願いしますm(._.)m


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