暗いくらいクライcry
藍に浮かぶ混沌とした光の帝国
今宵、あなたを想って息をする
欲しかったのはたった二文字の言葉だけ
ズタズタに傷つけられた私の初恋
遣る瀬無い秘め事
相思相愛夢物語
捨てる宛の無い後悔
瞼の裏に煌めく一等星
体温を分かち合って奪い合って
密やかなる囁きは夜風とともに消えてしまった
♪『帝国少女』/初音ミク
君の顔が思い出せない
儚く散った二人の夢
思い出になっていく日々
何もできなかった僕を嘲笑ってほしかった
足元から浸食する孤独
どうしても胸は苦しいまま
せめて「さよなら」の一言が言いたかった
同じ心を持っているのに色が違うのは何故だろう
ぼろぼろの夜で明日を恨んだ
♪『人間だった』/ピコン
君はいつでも独りでそこにいた
臆病者の現実逃避
四半世紀喜劇
負け犬の勝鬨(かちどき)
過去を羨む者に未来はない
過去を蔑む者は未来もない
阿呆を演じるつもりの阿呆
賢者のふりした愚か者
言葉は口に出してはじめて伝わる
飛び出す準備はできてるか?
失うものは何もないと笑う堕天使
解き放たれた声と朗らかな表情
♪『LOSER』/米津玄師
僕の名前のないエンドロールに嗤う
知らないまま理解することはできない。当たり前だろ?
ブラウン管の上で空っぽの脳裏を垂れ流す
無駄遣いする腐った日々
全能感に浸れるほど賢くないし馬鹿でもない
虚飾にまみれた僕の言葉はいつも赤色
光の届かない暗闇に安心していた
どうしようもない言い訳を並べて遠ざかる
すべての人間に生きている意味があると思うのか?
僕しかいない劇場で迷わないように手のひらを見つめる
がなる声で吐き捨てた言葉が返ってきた
♪『エンドロール』/夏代孝明
ビー玉越しに見た未来は輝いていた
何もかもが綺麗だったあの頃の僕ら
君と見つけた秘密基地
走り出す君と止まれない僕
地図の真ん中を探す旅に出よう
走り抜けたあとに残るものはなんだろう
一歩の勇気をくれた声
割れたビー玉も今じゃ大切な宝物
♪『宝島』/コブクロ
抱く想いを言葉に変えて
いびつな愛を渇望する
その衝撃を痛みと取るか恋と思うか
あなたの瞳がほしい(そうすればあなたの見ている景色が分かると思ったから)
心を掻き乱す嵐をそれでも探す
君を表す言葉はどこにもない
うるさいばかりの口が肝心なときは役立たず
どうか最後まで好きと嘯いて
いつか消えるまで愛と騙して
思うだけで焦がれる恋よ来い
しゃがれた心が舞った春
♪『春雷』/米津玄師
「流れ星はゴミなんだよ」
メテオロイド行進曲
シリウスじゃなくてカノープスが好きなんて変わってる
源氏星を教えてあげる
君がスピカで、僕はアークトゥルス
気分屋な君をアケルナルと命名しよう
真昼のポラリス
アルコルが見えなくなったって? おめでとう
星屑のままでいい
スペースデブリの逆襲(馬鹿にされた僕たちの反撃)
生まれたて超新星
自失の惑星
さざめく星の残響
荒削りな一番星
好きという言葉が首を絞める
嫌いという言葉が耳を貫く
囁くあなた「君が一番だよ」
頭に響く声「それって本心?」
滑り落ちた言葉「嘘ばっかり」
仮説「もしも君が私を嫌いだとして」
難問「なんでもいいよ」
課題「一日一回の愛してる」
原点「泣き虫だった君の笑顔」
命題「愛とは何か」
肺を満たす赤
頭を支配する青
心を惑わす紫
手を塗りつぶす黒
目を解放する白
相違の誤認による最低な夜
相違の誤認によって迎えた最悪な朝
相違の誤認により始まる最高の大団円
揺らぐ境界線に立ち竦む
暴け晒せよ腹のうち
流れ落ちるスパンコール
水葬のワルツ
20Hzの告白
目の前に君はいるのに影はひとつ
虚無を埋める愛
折れた白薔薇
エリカが咲いた
ザクロをひと囓り
ヒガンバナの髪飾り
黄色い薔薇を握り潰す
吐き出されたオニユリ
ラベンダーの匂いに惑う
純白のゼラニウムをあげる
私を裏切らないでクロッカス
星を見上げるブラックバカラ
ロベリアの花に囲まれて嗤う
視界を奪ったマリーゴールド
かわいいかわいいシロツメクサ
心臓に根を生やしたトリカブト
あれほど欲した愛情はただのガラクタだった
微かで幽かな君の愛情(きっと僕以外にはわからない)
くゆる煙に愛情ひとつ
合図とともに曝した愛情
胸を蝕む愛情はまるで水銀のよう
君の愛情だけで生きていける
ここは乖離した愛情の芥場
たしかな愛情だった余韻
ゆれるゆれるあいじょう
愛情の欠落は完璧への第一歩