第六迷宮結末

soratan
「どうして、君は私とそんなに違うの?境遇は、全く同じなのに」

空柄羽毛布団
「あー?どうしてって言われても…んなの、俺に分かるかよ」

soratan
「……いい、なあ」

空柄羽毛布団
「いいなって思うなら、お前も明るく生きてみろ。案外、外の世界って結構広いぜ」

soratan
「ふふ。そう、だね…。私、兄しか頭に無かったから……いろいろなものを見ずにここまで来ちゃったのかも」

空柄羽毛布団
「まあ、お前の中でその兄ってのがどれ程の割合を占めていたのかは想像に難くないが……これだけは覚えておけ」

soratan
「?なに?」

空柄羽毛布団
「生きるってのは可能性だ。生きてるうちは、可能性がある。その可能性を、自分で潰そうとするな」

soratan
「可能性……」

空柄羽毛布団
「俺だって、明日、妹に会えるかもしれない。明日、手がかりが掴めるかもしれない。明日、何もないかもしれない。明日、死ぬかもしれない。そんな曖昧な状況で生きるというのは、確かに疲れる。けれど、可能性を潰すな。可能性があるうちは、もがけってのが俺の持論」

soratan
「やっぱり、君は、………私と違って…か、かっこいい、ね」

空柄羽毛布団
「社交辞令でも嬉しいな。かっこいいってのは初めて言われた」

soratanM
「社交辞令じゃ、ないんだけど……まあ、うん」

空柄羽毛布団
「だから俺は許せない。こんなゲームを作った奴らを。本来、願いってのは、自分で叶えるもんなんだ。でも、ここではそれを叶えてもらうために人を殺す」

soratan
「だけど、他人を殺してまで叶えてほしいと思ってるんだよ。きっと、それぞれが何か大きな事情を抱えてるんだ」

空柄羽毛布団
「それだよ。ここに集められた14人は、無作為じゃなく、何らかの意図があって集められたんだ。多分、願いの強い人間、とかそんなとこだろうけど。でもな、それって人間には不可能なんだよ。そいつらの生い立ちから何から、全て見てなきゃわからない願いだってあるってことだろ。……まあこんな空間へ連れて来られた時点で人間の可能性は低い、か」

soratan
「なるほど……願いが強い人間を……多分人間じゃない何かが選んだ、と、そういうこと」

空柄羽毛布団
「まあ、多分そんなとこ。……っと、そろそろ出口か?」

soratan
「!待って!!誰か、いる!!」

???
「よく、そんなところまで考えたもんだよね」

空柄羽毛布団
「誰だ」

???
「このゲームの運営サイドです。あ、君の説明で言ったら、人間じゃない何か」

空柄羽毛布団
「俺の推論は、アタリか…」

???
「他の奴ら……いや、今までの奴らは、こんな面倒くさいことまで考えなかったよ。人選誤ったー……上に怒られる」

soratan
「で、何で今ここで出て来たの。大人しく私達が迷宮から出るのを待ってれば良かったのに」

???
(銃を構え)
「最初のルールだ。決勝戦には各迷宮から一人以下しか出れない。でも、お前達はいつまで経っても殺し合わない。…つまり、僕が殺す。そのために来た」

空柄羽毛布団
「っ、やめろ!俺はこいつを殺すつもりも無いし、こいつも俺は殺さないと言っている!これ以上は無意味だ!!」

???
「途中棄権は認めないよ♪」

(銃を空柄羽毛布団の方に向け)

soratan
「危ないっ!!」

(直後、銃が撃たれ、soratanが倒れる)

空柄羽毛布団
「!!ちょ、お前っ……何で!!!」

???
「女の子の方に当てちゃったよー…また上に怒られるー…」

空柄羽毛布団
「っ………!!!!」

???
「悔しい?憎い??なら、決勝戦までおいでよ。待ってるから」

空柄羽毛布団
「くっ………!!!!」


第六迷宮
空柄羽毛布団win ……END?

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