「どうか、した?」頭の上から聞こえる声に、首を横に降って答える。小さく溜息が聴こえてなんだか申し訳なく思う。しがみつく腕を弛めたら、逆にぎゅう、と抱き締められた。「こうしているとすごく安心するんだ。君も、同じだと良いんだけど」髪を梳く彼の手に擦り寄って、いっそ甘やかしてもらおうか

(120328/神宮寺レン)