緑間真太郎




*そこそこ仲のいい二つ下の妹



「未奈。入るのだよ…」

「ふぁーい…って、なんだ、兄ちゃんか。どうだった?今日のおは朝占い」

「…十二位だ」

「プッ!」

「お前…毎朝毎朝、俺の運勢が悪い度に吹くのはやめるのだよ。楽しんでいるだろう」

「正確には運勢が悪くて落ち込み気味の兄ちゃんが面白い。190越えの大の男が占い好きとか…」

「別に俺は占い好きではない。ただ人事を尽くしているだけだ」

「…そのうち、変な宗教とかに連れてかれないでね?運勢上がるとか言われて」

「誰が連られるかっ!」

「はいはい。…で、今日は何だったの?ラッキーアイテムとカラーは」

「赤で動物のイヤリングなのだよ。持っていたら貸してくれ」

「…毎朝思うけどさ、そのラッキーアイテムって誰が考えてるの?限定し過ぎだと思うんだけど」

「そんな事、俺は知らん」

「そんで毎朝ちゃんとチェックして持ち歩いている兄ちゃんもきっと希少価値あるよね」

「フン、ああいうのは需要があるから続くのだよ。きっと俺以外にも…」

「いや、せいぜいラッキーカラーぐらいね。流石に狸の信楽焼とか持って無いから。この前部屋に入った時狸と目が合ってビックリしたんだから」

「…む」

「ま、私はどうでもいいんだけど。それよりも兄ちゃん?今度の期末よろしく!」

「…分かってるのだよ」

「あと私、今日どーしてもバーゲンダッツ食べたい気分なんだぁ。お金はあるんだけど」

「…部活帰りに気が向いたら買ってきてやる」

「わぁ、流石兄ちゃん!」

「分かったから、早く貸せ」

「でもごめん。流石に赤の動物のイヤリングは持ってないや。普通の動物じゃ駄目?」

「…もうそれでいいから、早く寄越すのだよ」



兄妹を繋ぐ、おは朝占い




(兄ちゃん、私みたいな妹が居て良かったね)

(…む)




*****

緑間程安心して物を貸せる人はいないと思う。しかもお礼は何倍にもなって返ってくる(笑)きっとおは朝グッズの女子アイテムは妹から借りてる…って言うね。
緑間がシスコンだったら、きっとデレはしないけど、結局言う事は全部聞いちゃいそう。


 

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