日向順平
*一歳年下誠凛高校で火神達と同クラな妹
ガラガラ…
「んー…お、いた。未奈!」
「え…は?!順兄(じゅんにい)?!何でここに…っ」
「何でって…ほれ。お前弁当忘れてっただろ。持ってきてやってんだ、ありがたく思え。んで兄貴を敬え」
「来んなっつったじゃん!食堂で買うのに!」
「あ?主将じゃねえか…っすか。ちわっす」
「こんにちは」
「お、黒子と火神もこのクラスだったか」
「はい。…あの、もしかして日向さんって」
「ん?ああ。うちの妹だ。知らなかったか?」
「うちのバカでアホな兄がお世話になってます」
「え?あ…どうも、ご丁寧に」
「はぁ?!日向、お前主将の妹だったのか?!」
「不本意ながら」
「何が不本意だ!…っつーかお世話になられてるのはこっちだっつーの!」
「…チッ」
「何故に舌打ち?!お兄ちゃん、そんな子に未奈を育てた覚えはありませんっ」
「順兄に育てられた覚えもありません」
「ぐっ、おま…つーかせめて弁当持ってきてやった事ぐらい、礼言えよ!」
「アリガトウゴザイマシタ」
「…見事な棒読みですね」
「主将、兄妹仲悪りぃんすか?」
「いや、んな事は…」
「火神君、黒子君。言っておくけど、私が順兄に対してこんな態度なのは順兄が私に対して過保護過ぎるからだよ。こうでもしなきゃウザいんだから」
「「…え、過保護?」」
え、主将が?
「誰が過保護だ!」
「過保護じゃん!いっつも門限は煩いし、遊びに行く時の服だって一々文句つけてくるし!!お母さんより煩い癖に!」
「ばっ…それはお前があんな短いスカートなんか履くからだろ!見えるだろ!」
「今はあれぐらいフツーですー!それに見えないし、見せませんー!」
「…ついでに、門限はどのくらいなんですか?」
「七時。それ以降は許可制。あり得なくない?!私もう高校生なんだよ?!」
「そりゃ、お前部活入ってないんだからそれくらい当然だろ!ダァホ!」
「順兄がそんな事言うからお母さん達も厳しくなるんだ!」
「ああ?!俺はお前のためを思ってだな…!」
「…主将」
「?何だ、黒子」
「あー、そりゃあアレっすね」
「何だ、火神まで」
「あの、言いにくいんですが…」
それは、シスコンです。
(だよねっ!そうだよね!もっと言ってやって!)
(なっ…誰がシスコンだ!)
(けど普通そんなに口出ししねぇよ…っすよ)
(潔く認めてください、主将)
(え…)
*****
きっと日向先輩はノーマルシスコンだと思う。未奈ちゃんは日頃兄をバカだアホだと思っていたけれど、高校デビューのあの事件(笑)で本当のアホだと決定させたと思われます←
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