午前二時の呪い

ぜんぶうわがきして、そのまま消えちゃえよ!

あたたかなおまえを抱きしめたい
ひややかにおまえを傷つけたい
したたかなおまえに触れてみたい
うららかなおまえと共にありたい
ふたしかなおわりを望まずにはいられない

なんでもいいはおまじない

デリート・デリケート・デート
うーん、それにしては愛にあふれてる

神を称えて世を儚む
渚のハレルヤ
停滞する心臓と錆びた赤

生きて、食べて、眠って、きみのオーツーとあたしのシーオーツーで
深海酸素飽和度

空が落ちてくる、きみの夜がくる
かなしいくらいにお腹が痛いよ

浅い息で夜に潜る
痺れる体の輪郭をなぞって
あとはゆらゆらと揺れて、ひたすら救いを待つだけだ

ゆずれるくらいならとっくにゆずってる
ひとつ、指を折る、ふたつ、あなたを思う、みっつ、明日になあれ

肋骨と百合
脹脛と朝顔
頸椎と牡丹
血漿と梅花

くずれるおわりをまてずにいた
愛の早贄
ふたりでいるほうがずっと孤独だろう

じわりとあふれる黒い予感
邪魔をしないで、ゆっくりこちらをみて、背けないで、あなたの終わりだから
ぺろり・さよなら
ぐらり・またね

大罪人のような気がしてならんかったのです
愛をうたえよ、光をにくめよ
知らぬ間に俺はどうにもこの世を生き抜いてしまっていた

夜のうちにお前は私に言ったね
「あなたのようにはなれない」
苦しみも悲しみもひもじさもいやしさも、あの日の闇に置いてきた
狼は笑わない

あんまりじゃありませんか
生きる勇気もないが死ぬ気もない、義を重んじるほど殊勝な心掛けもない、悪を是とする非道さもない
明日はどこにあるか、それだけがわからない

潮の夜

この世に生まれたからにはひとしく罰を受けろ
ああ泥のようにおまえは
前代未聞に愛してよ
指の爪、噛まないでってば

たぎる熱・残酷に
燃やすように命を殺す
生きるという欲は浅ましい
あたしという肉体は果てへ消えてしまう
この世も末だ、きみがいないよ

そうなる前にわたしに連絡してね
ふきすさぶ冬、あなたをためす夜
離れてしまわないようにこのまま細胞が繋がればいい
もっと寒くなるから、もっと二人でいようね
これから先の話をしようよ

汝闇とともにあれ
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