1周年 Thanks!



「久しぶりだよねー二人で帰れるの」
「うん、ごめん…」
「あはは。なんでそこで謝るのかな?」


綱吉の俯きかけた頭をおでこを指で押し、前を見させた。


「名前?」
「綱吉最近変わったよね」
「そうかな?」
「うん。でも勘違いだったみたい」
「え!?」


だって、捨てられた子犬みたいな瞳で泣きそうに笑う君のその表情がまったく変わらなくて、ちょっとほっとした。


「情けない顔ー」
「名前のせいだろ」
「えー」


綱吉に私以外の友達が増えた。ちょっと不良な獄寺君、野球少年みたいな爽やかな山本君…彼は野球少年だったや。それから…。


「黒曜の六道さんに、風紀委員長の雲雀さん」
「え、急にどうしたの」
「綱吉君の友達」
「違う!友達とか怖い!」


そこまで否定しなくても…。あ、後可愛らしいクロームちゃんも京子ちゃんもハルちゃんもね。…面食いめ。

たわいも無い話で盛り上がりながら歩いていてば、すぐに家に着いてしまった。一人で帰るともっと長く感じるのにな。





大 キ ラ イ 、 ま た 明 日




また明日ね名前」
「うん…」


私だけの綱吉じゃなくなってしまった。それがなんだか寂しく、悔しく感じた。こんなの幼稚過ぎる我が儘だって解ってるけど、綱吉と綱吉の仲間が笑いあっている時間も、そんな綱吉も…、大キライだ。

ねぇ、私と綱吉のまた明日は確実に約束されているのかな?急にぱっと消えてしまいそうで怖いよ。



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