エレベータを降りてビルを出ると、朝日がまぶしくて思わず目元に手を翳す。
「何、名前ちゃん俺がまぶしいって?」
「ちょーまぶしい!うわ、清志くんちょー輝いてるッ!」
良い笑顔で冗談を言ってきた清志くんにノッておく。
うわー、外で見ても超絶イケメン。そして身長デカッ。
「うわースタイルいいねこの腰のラインとか最高」
「触るかー?」
「いいの?触る触る」
さわさわと触っていると、くすぐったかったのか「もうやめろ、やめなきゃ轢くぞ」と言われてしまったのですぐにやめた。
「てかまじイケメンだよねー、写メっていい?」
「いいけど何に使うんだよ」
「目の保養に」
お願い!と頼むとカッコつけたポーズをしてくれたので、遠慮なく何枚か写メを撮る。
そのうちの一枚は腰のドアップにした。我ながら気持ち悪いと思う。
「あ、タクシーきた。じゃーねー」
「また会おうな」
別れ際、私の頬にキスした清志くんは真剣な表情をしていて、こうして客を掴んでるんだなーと同業者として少し勉強になった。