和成くんとお酒を飲んでいたのはいいものの、和成くんが泥酔してしまった。
上手く喋れてないし足取りも覚束ない。私よりも背の高い和成くんを必死に支え、ラブホへと入る。
なんとか靴を脱がせてベッドへと座らせた。私も足痛いしスリッパに履き替えよう。
「和成くん、お水飲むー?」
「いらねー。名前ちゃんこっちおいで?」
腕を広げ呼んでいる和成くんに近づくと、思い切り引っ張られ抱き締められた。
そして抱き締められたままベッドへと倒れこむ。
「名前ちゃんマジ良い匂い」
私の首元へ顔を埋めていた和成くんは、首筋を執拗に舐め始めた。
そういえば初対面でもやられた気がするな。
「和成く、」
「拒否ったりしないでよお願いだから」
顔を上げた和成くんは泣きそうな表情で私に覆い被さってきて、そしてすぐに唇を塞がれた。
段々と深くなある口付けに応えると、和成くんは私の服を脱がし始めた。素っ裸になる仕事をしてるんだから今更恥ずかしくはない。
「あー、頭クラクラする」
「大丈夫?」
「ごめん、手加減できねーかも」
いつも笑ってばかりな和成くんの真剣な表情に、ドキリとした。
でも和成くんは優しく私の胸を弄り始めた。
「名前ちゃんおっぱい柔らかくて好きー。俺のモンにしたい」
「あっ……」
突起を口に含まれ、思わず声が漏れる。舌先で刺激されていると、濡れてきたのが自分でわかった。
しばらく胸を刺激されていると、和成くんの手が下半身へと伸びる。
「すげー濡れてんねー。キモチイイ?」
「あぁっ、ちゃんと触って、」
割れ目を軽くなぞるような手つきがじれったい。
私がせがむと和成くんは嬉しそうに笑った。
「ちょっと待って、俺も服脱ぐわ暑ぃー」
体を起こし服を脱ぎ始めた和成くんの腹筋が結構割れていて思わず見惚れていると、和成くんはまた笑った。
「ねー名前ちゃん舐めていい?」
「え、やだ」
「俺舐めたいとか思ったの初めてだし。いいっしょ?」
私の言葉は聞いていないようで、太ももの間に顔を埋めた和成くん。
熱い舌の感覚に体が震えた。
「やっ、和成くんやめてよ」
そこ客のオッサンも舐めてるし。その言葉が出る前に和成くんは顔を上げた。
「拒否ったりしないでっつったじゃん」
「いや、でも」
「次拒否ったら許さない」
どうやら和成くんは酔っ払うとちょっと人格が変わるみたいだ。
泣きそうな顔してるしなんか病んでる人っぽくなってるけど大丈夫かな。
また覆いかぶさってきてキスされ、自分の体液口に付くとかちょっとキモいって思ってしまった。
男が自分の精液舐めたくないのと一緒だよ私悪くナイ。
「名前ちゃんもっと俺を求めてよ」
「やっ、あっ」
和成くんは私の首筋を舐めながら、膣へ指を挿れてきた。また声が漏れる。これは染み付いた演技なのか本当に声が出ているのかわからない。落ちるところまで落ちた私はわからなくなってしまった。
「ねえ、慣らさないまま挿れたいんだけどいい?」
「え、」
「いいっしょ?」
よくない。和成くんのは私が知ってる男で一番デカい。でも拒否したらまた和成くんはあの表情を浮かべるんだろう。
和成くんのことは大輝並みに気に入っている。私はつい頷いてしまった。
「ねえナマでいい?」
「好きにしていいよ」
これがどうでもいい人間だったら怒って帰るトコだけど、和成くんは別だ。一緒にいて楽しいからなるべく失いたくはない。
膣咥に宛がわれたものがどんどん侵入してくる。痛い。我慢だ。でも私が我慢できるわけがなかった。
「やぁっ、痛い、んっ」
「ねえヤダとか言わないでよ」
思わず弱音が漏れた私に和成くんは眉間に皺を寄せて泣きそうな表情を浮かべた。その表情とは裏腹に、思い切り奥まで突かれた。
「いっ、」
私は和成くんがイくまで痛みに耐えた。慣らしてからなら別だっただろうけど、さすがに今回は気持ちよくはなかった。
やっと痛さから開放されると安心した途端眠気に襲われる。
「ごめ、ホント眠い」
私も和成くんほどじゃないけど酔っていた。意識を手放す瞬間視界に映った和成くんの表情がどんなんだったのかわからない。
* * *
段々と意識がはっきりしてきて、目を開けて起き上がると、ソファーに座った和成くんはタバコを吸っていた。
「おっ、名前ちゃんおはよー。俺すげー酔っ払っちゃったみたいでマジごめん!」
「おはようー。ここまで連れて来るの大変だったんだよ?」
「あー、マジごめん。しかも起きたら名前ちゃんも俺も素っ裸だし、なんか俺名前ちゃんの乳首咥えてたしまじ笑っちまった」
和成くんはタバコを灰皿に押し付けながら笑っていた。よかった、いつも通りの和成くんだ。
どうやらヤったときのことは覚えていないらしい。そりゃあんだけ酔っ払ってたら意識も飛ぶよ。
二人でシャワーを浴びて、ラブホの従業員に遅い朝食を持ってきてもらって食べて、ラブホを後にした。
部屋を出るときに「ごめん」と呟いた和成くんは何に対して謝ったんだろう。
あまりに小さかった声にスルーしてしまった私は知る術を持たない。
りなさんリクエストでホストパロ番外編『酔った高尾と流れでヤっちゃう話』