ショーゴが運転する横で缶チューハイ飲みながら大好きな曲を口ずさむ。

「まさかショーゴとディズニーデート出来るなんて思わなかった!」

「嬉しそーだな」

「めっちゃ嬉しー!」

だって付き合ってたときはショーゴって最低彼氏日本代表だったじゃん?絶対こういうデート付き合ってくれなかったよねー。そう言うとバツの悪そうな表情になった。

「今こうして連れてってやってんだから昔の話はもういいだろ」

「懐かしむのって楽しくない?」

「オレは今が楽しいから懐かしみたくねえ。つーか今日どこ泊まんの」


話題を変えたショーゴにサンルートプラザ!旅行サイトで予約したからショーゴのお財布に優しいよって伝えたら、オレが全部出すのかよ……って嫌そうな顔された。



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「今日土曜なのにめっちゃ空いてる!ねえねえ歩いてるだけでめっちゃ楽しくない?」

「まぁまぁだな」

ショーゴの腕に絡みついてパーク内を歩く。ショーゴの頭にはミ○キーの耳、わたしの頭にはミ○ーの耳がついている。あまり嫌がる素振り見せなかったからショーゴも割と乗り気と見た。

「ホント嬉しー」

「そーかよ。つーかイチャイチャすんじゃねーの?」

「並んでるときイチャイチャしたい。前キセリョと来たときそれやってめっちゃキュンキュンした」

「デート中に他の男とイチャついた話するとかねーわ」

「ショーゴならいいかと」

「相手がリョータじゃなけりゃ気にしねえけど、ホントクソ女だなテメェ」

「ショーゴに妬いて欲しい可愛いわたしの乙女心わかって」

「テメェ乙女だったのかよ……」

「その心底驚いたみたいな顔ムカつくからやめて」



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シーライダーのファストパスを取ってからインディジョーンズの列に並ぶ。暗がりの中壁に寄りかかったショーゴの足と足の間に体を滑り込ませると腰に手を回された。

「これ列進んだら動きにくくね?」

「そんときはわたしのこと抱っこすればよくね?ガンバ!」

「イヤだわ!つーかこれでイチャついてんのか?」

「うーん、ちょっとビミョー。こうもっと、」

「なんでそこで黙るんだよ」

「いや、キセリョの話になっちゃうなって」

わたしがそう言うとショーゴは舌打ちして片手を腰から外し頬を撫でてきた。

「他の男の話してんじゃねーよ。オレのことだけ考えてろ」

やっば!今のめっちゃキュンときた!ショーゴやるじゃん!とは言葉に出さず心の中で思っておく。ムードクラッシャー自重した。

「お前の嬉しそうな顔って可愛いよな、好きだわ」

「照れるー」

ウチらが頑張ってイチャついてたら後ろの女子高生軍団に列が進んだことを促された。ダメな大人すぎる。




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それから海底二万マイル行ってご飯食べてマジックランプシアター行ったらシーライダーの時間になった。


「ニモめっちゃ可愛かった!可愛すぎて感動して涙出た」

「ニモ見たことねえ」

「わたしもない」

「話も知らねーのによく感動出来んな」


祥吾ってニモが似合わない男ナンバーワンじゃない?って言ったらお前はニモ食いそうな女ナンバーワンだなって言われた。
あんな体に悪そうな魚食べないよわたし。

「てかシュウくんにLINEしとこ」


2018.2.19
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