9割会話文

土曜日、シュウくんは休日出勤ざまあなのでショーゴとマリカーして遊んでる。が、気付きたくないことに気付いてしまった。
「アッわたし今日歯医者だった……行きたくない怖い」
「歯医者の先生ってなんであんなこえーんだろーな」
「先生は怖くないよ、優しいよ」
「えっ同じ歯医者だよな? こえーだろあの先生」
「初診のときの問診票の要望欄に『小さい子供に接するように優しくしてください』って書いたし」
「は……? それまじで書いたのか?」
「書いたよ。だって先生怖かったら途中で行かなくなっちゃうじゃん」
「気持ちはわかるがまじで書いたのか……?」
「うん」
「すげーやべーヤツじゃんお前……」
「そんなドン引きしないでよ」
ショーゴが凄い顔して見てくる。でも先生優しくしてくれるんだから結果的に成功じゃない?


歯医者終わって帰ったらシュウくんも来てた。
「先生に優しくしてもらったか?……ブッ」
シュウくんに笑われ、そしてショーゴは相変わらずドン引きした表情で見てくる。ショーゴの方がやべーやつなのに失礼すぎる。
「麻酔効かなくて5回追加で打たれた……とりあえず喉乾いたー!」
「ほら」
シュウくんが渡してくれた飲みかけの緑茶を飲もうとするも、麻酔で唇が痺れていてピュッと口から緑茶が吹き出した。ピュッて。
それがシュウくんにまで届いて掛かり、シュウくんのこめかみに青筋が浮かぶ。
「お前……いや、子供のように優しくだよな……ブッ」
もう優しくしてくれるならなんでもいいや。ネタにされてもなんでもいいや。
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