特殊設定です。オチもなにもありませーん!
おそ松→淫魔 カラ松→神父 なまえ→町の女の子です。中世ヨーロッパ風味
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教会の司祭をしている以上は妻をもてないことは重々に承知している。けれでも、それでも俺はなまえが好きだ。
可愛らしく笑う表情も、困ったように俺を見る目も、清らかで柔そうな身体も、白い肌も。触れてみたいと思うし、触れられたいとも思う。でも、俺は司祭だから淫らなことをしてはいけないし第一なまえは俺にそんな気持ちではないのだろう。
そんな気持ちがついに、夢に出てきてしまったのか俺は最近、眠るたびに彼女を抱く夢を見るようになった。
それがまたおかしなことに、なまえがどろどろに蕩けた表情で俺の名前を呼びながら求めてくるのだ。こんなにもこじらせているとは思っていなかったのだが。彼女の柔く清い肌や、豊満な乳房の感触、彼女の中で果ててしまう感覚は妙にリアルで忘れることができない。
一度見た夢であればいいものの、毎日みるものだから俺はなまえに会うたびに蕩けたなまえの表情を思いだし欲情してしまうので、最近は話すことは愚か会うこと自体を避けるようになっていた。


とある深夜。
眠ると叉あの淫夢を見てしまうとおもいなかなかに眠れない。教会のほうに向かい、マリア像の前で一人佇んでいれば、古びたドアが開く音がした。
こんな時間に誰か来るだなんて……、山賊か何かか。くるりと後ろを振り向くと何かを女性を負ぶった青年が立っていた。

「どうかしたのか?」
「いいや〜、ここなら懺悔を聞いてくれる熱心な神父様がいると聞いてね」

懺悔をしたい、と言った少年の口調は非常に軽く寧ろそれを楽しんでいるかの様だった。少々不振に思いながらも、彼の告解を聞こうと彼を奥の小さな部屋に通す。

「あぁ、灯りはつけないで。恥ずかしいから」
「そうか。……まぁ、今日は満月だしこれくらいがいいのかもな」

少年は、おぶっている女性を自分の膝の上に向かい合わせるようにして座らせる。様子からして女性は眠っているのだろう。
満月と言えど、深夜なことに変わりはない。あまり暗く、少年の顔はよく見えないままだ。

「あのね、神父さん」
「ん」
「俺さぁ、人じゃないんだよね」
「そうか、それで」

あ?驚かない?面白いね〜、そう言って少年は笑った。それから抱きしめる女性の頭を優しく撫でた。

「悪魔っていうの?そんなんなんだ」
「そうか、悪魔なのか」
「うん、だから俺さ神父さんがいつもエッチな夢見てるの知ってるよ」

は。間抜けな声が漏れた。小さな窓からあふれた光が彼の口元を映す。
おれは楽しそうに弧をかいていた。


目の前で神父さんは、びっくりしたような表情をしたまま何も言わなくなった。
大分気に病んでたみたいだからね〜、そう言って話を続ける。

「最高だったでしょ、好きな女の子が自分に善がってくるの」
「お、お前なんで」
「それ、全部俺のせいだもん」

俺は悪魔と言えども、淫魔というものなのだ。
女性に精を流し込んで、悪魔の子を妊娠させるそれだけ。でも、女の子ってそういうの気持ちよさよりも気持ちを大切にするもんだから、急にのこのこ現れた俺なんかとセックスしてくれる訳がない。だから、その女の子の好きな人や理想の姿になって襲うのだ。
こんかい目を付けた女の子は、この子が住む村の神父さんが好きだったらしい。それに姿を変えて彼女に近づけば、あーら簡単。さっさとセックスに持ち込めたわけだ。その流れを人通り神父さんに話す。懺悔だもんねぇ、責めたりできないよねえ。なんだか楽しくなってきた。

「そうか」
「で、今日で丁度一週間、中出し決め込んだわけよ」
「……そうか」
「ね、どんな気持ち?俺に教えてよ、神父さん」

膝の上に載せている女の子、なまえの髪の毛を人差し指にくるくると巻き付けて遊ぶ。
神父さんは、なまえに気づいていないのか彼女に視線を向けることは無い。髪の毛を触っていた手をするすると腰の方にまわした。
神父さんってば、散々悶々としてるっぽいのにいざ感想を求められたらあたふたしちゃってさ、うける。

「とりあえずさ、はい。返しておくね」

どうぞ、と膝の上に乗せていた彼女を神父さんのほうに移動させる。やっぱり気づいてなかったんだ、それをみて目をしろくろさせている。

「はい、俺の懺悔は終了〜。神父さん」
「……なんだ」
「その子、父親がいないと思うから優しくしてあげてね」
「お前が俺の姿形で性行為に及んだのなら、なまえの中では俺が孕ませたことになるんじゃないのか」
「……あぁ、そっか」

頭が悪そうなのに、変な所で回るんだな。
なるほどなー、とうなずいて席を立つ。話すことはもうないし、もう妊娠してるだろうし俺の仕事は終わり。なまえちゃんだっけ、ちょっとかわいい顔してたしもう少し遊んでもよかったかなぁって思うけど所詮神父さんのものだしいいや。
困ったようになまえちゃんを抱く神父さんにじゃあね、と一言だけ添えてそこを後にする。
実はこれ、俺が得したわけじゃないんだよね。だってそうでしょ、結局神父さんが全部いいところもっていっちゃったわけよ。さっきの表情なんて、とんでもなかったよね!
あの神父さん、俺よりも悪魔に向いてんじゃないの。
あーあ、次は誰にしようかな。