【翼よ休め】


─第10天国・神の玉座─

「以上報告を終わります」
ミカエルは玉座前で跪きそう述べた。

『有難うミカエル』

凛としながらも、柔らかく温かい声がそこに響く。
天界のどこよりも、光が溢れ、神聖さに満ちているこの場所は、ミカエルにとって、居心地の良い場所だった。
更に、そこに響く神の声に、より一層ミカエルの心は安らいだ。

『ミカエル、顔を上げて、此方にいらっしゃい』

「はい」
ミカエルは一度深く頭を下げてから立ち上がり、神の近くまで行く。
ミカエルが側まで行くと、それまで玉座に座っていた神は立ち上がり、不意にミカエルの頭を撫でた。
「…???」

『ふふっ。本当、大きくなったわねぇ〜』

突然頭を撫でられ、戸惑うミカエルに対し、神は満面の笑みを浮かべながらそう言った。

『でもね、ミカエル…』

神は、それまで頭を撫でていた手を、ミカエルの目の前に持ってきて、至近距離である魔法を放つ。
「しゅ!!なにっ………を……」
一瞬慌てたミカエルだったが、真意を問い質す前に、酷い睡魔が襲い、神の胸へ倒れ込んだ。神は、至って普通にミカエルを受け止めた。

『ミカエル…少し、休みなさい。無理し過ぎだわ。翼休めも大事な事。ね??』

まるで、幼い子供をあやすかのように、ミカエルの頭を再び撫でながら、そう言った……。

END...

─────────
†文字化すると、こんなですかね。
うん。短時間で書けたという事は、漫画で正解だったな(笑)

長々妄想ネタより短いと思っていたら、意外に一緒くらいでした(^^;)
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -