└そして砂糖菓子事件


†前回、「ちゃドキエル」と「エノキエル」なんて命名された砂糖菓子を見せられたらザドキエル…

そんな彼が、人間界の巡回中、ある二人に呼び止められました。


【双子かぁ〜…】

―人間界・廃教会内―

アリオーシュ:予知って恐ろしい位当たるからビックリする…
プルフラス:うん…本当に来たね。ねぇ!!慈悲の天使!!
ザドキエル:…。なんだ。悪魔の気配がするって思ったら…おまえ等か(それでも戦闘体勢)
アリ:戦闘しないからさ…ちょっと話聞いてくれない??
プル:うん…プル達、ちょっと困ってるの…。魔王様にはちょっと話せないし…それに、ミカエルと一緒にいた天使なら、聞いてくれるって…
アリ:しかも、お前ならどうにかしてくれるって言ってくれた魔術師とその見習いがいるんだ
ザド:…そっちの揉め事はそっちで解決してほしいんだけどなぁ。話聞くだけだぞ??あと、俺の名前、ザドキエルな
プル:うん。でねザドキエル…
アリ:これなんだけどさぁ…食べてくれない??

(アリオーシュとプルフラスの砂糖菓子人形を差し出して)

ザド:げっ!!
プル:上手に出来ているんだけどね…
アリ:自分にそっくりなやつってさぁ…ちょっと食べ辛いじゃん??で、僕たち交換して食べようとも思ったんだけどさ…
プル:なんか、それはそれで嫌だったの…。プル達だけじゃないよ??軍とか…パイモン様は嬉しそうだったし、アムドゥシアスの所は、取り合いになってたし…。勿論ね、ベリス達の所にも行ったらあったの。でも、二人も他の悪魔のを沢山貰っちゃっていて。で、もっと困ってたら、ヴァサゴが「プル達だったら、ここに来れば、ザドキエルがどうにかしてくれる」って言われて…
ザド:…。状況は良くわかった。まず、それ作ったのルシファーだろ
プル:うん。良くわかったね
ザド:んな処理に困る砂糖菓子作るのは、あいつら双子しかいねぇからな
アリ:ルシファー様の双子って…まさか…ミカエルも??
ザド:天使クッキーだけでも、共食いしてるみたいですっげー複雑な気分にしかなんねぇのにさぁ
アリ:あ、やっぱり天使クッキーって、そっちじゃそんな感じなんだ…
プル:地獄だと、そんなのないよね
ザド:人間から天使になった奴とかチビ達とかは、また反応が違うけどな。まぁ置いといて…おまえ等さ…それとこれ、交換しね??(ちゃドキエルとエノキエルを出した)
プル:そっくりだけど、色が違うね
ザド:ミカエルの奴がさ、こっちのチビ達のプレゼントに、チョコエッグを作ってさ。んで、材料足りなくなってこうなったと…。細かい説明はしたくねぇから省くけど、緑色は、ガチで勢いで作ったらしくてさ。しかもチビ達のチョコエッグは数足りて、結局こうだしさ…
アリ:双子って、どこまで似るんだろう…
ザド:あいつらの場合、感覚的に分かるらしいからな
プル:そうなんだ…
ザド:で、どうする??これ…
プル:プルは、凄く交換してほしい
アリ:僕も…。自分や同族のやつじゃなければ、天使のがいい…
ザド:んじゃ、交換成立な。俺は勿論、報告はしねぇし、ここで食って帰るつもりだけど…おまえ等は??
アリ:僕たちだって、誰にも言わないよっ!!
プル:うん。だって、プル達だって困ってたんだもん。プル達も、人間界で食べて帰る

――――――――――
†ザドキエルの性格と、敵対関係ではない悪魔二人だからこそ出来るこの交換です(笑)
他の悪魔なら、おじいちゃんがいなきゃ無理だと思う…

そして、地獄でも砂糖菓子人形を魔王が作っていて…
一部は喜ぶけど、一部は本当に困ったと…
しかも、予知してもどうしようも無い悪魔の分を、割と引き取った予知術師弟とか…

プル達は、まだどうにかなったレベルです(笑)

あと、もう冬眠に入っているけど…
「これはフェニックス!!」
と、丸焼きのターキーを砂糖菓子にしていそうだし…

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