短編 | ナノ


もし劇の配役をくじ引きで決めたら//現パロ六は



「はーい!じゃあ劇の配役をくじで決めます!女子が王子ってのもありえるからね!あとキスシーンあるんでよろしく」

委員長が教卓にくじが入った箱を持って順に回っていく。

「何当たるんだろう……」
「大道具とかを決めずにくじ引きとか……逃げるなって感じだよなあ……」
「留さん大道具が良かったんだよね」
「まあな。でもはずれのやつはそっちに回れるらしいしな。それに期待しとく」
「そっか……。僕は馬の脚とか木だなあ……きっと」
「不運か」
「うん……」

伊達に不運委員会委員長はやっていない。くじ運も悪いに決まっている。

「はいはーいお二人さん!引いて頂戴」
「はーい」
「おう」

引いた紙を委員長に渡すと、かっと目が見開かれた。嫌な予感しかしない。

「大当たりー!」
「えっ」
「善法寺くん白雪姫に決定!」
「ええええっ」

白雪姫!?確かに当たりだけど、当たりだけど外れだ!

「どんまい伊作」

ぽん、と肩を叩かれる。
じゃあ留さんが代わってよ。
そう言いかけた時、委員長が留さんのものを読み上げた。

「食満くんは王子に決定!キスシーン頑張ってねお二人さん!」
「「はああああ!?」」




不運とプチ不運ならきっとこうなる。
お粗末様でした!



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テーマ「人外ファンタジー」
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