番外編
ウィーズリーズの噂話*
「どうかしてるんだ、ハグリッドって。僕らのことアクロマンチュラにけしかけたんだぜ!?」


エジプト。
ウィーズリー家の長男のもとへ家族全員が集まった。
久しぶりの再会に、ロンと双子、チャーリーはベッドに集まってひそひそ語り合っている。


チャーリーは羨望の眼差しでロンを見ている。
彼は巨大な生き物に魅力を感じる性質で、その嗜好が高じてドラゴンキーパーとしてルーマニアで活躍している。


「アクロマンチュラってなんだ?」
「クモだよ!」


ロンが怒ったように言うと、フレッドがぷっと吹き出し笑いをした。


「ロニー、まだクモが苦手なのか?」
「ただのクモだと思うなよ。馬車くらいのでかさの大蜘蛛だったんだ」
「うわ」


双子が一様におののく中、チャーリーはくちびるを尖らせて子どもっぽくつぶやく。


「いいなあー。俺もアクロマンチュラに会ってみたい」
「頭おかしいこと言うなよ。ユーリみたいだ」


ロンはげんなり言った。
チャーリーは聞き覚えがない人名に首をかしげる。


「ユーリ?」
「ユーリ・アシハラ――ロニーの同級生の女の子だよ」
「ユーリは生き物全般大好きなんだ。それに不思議な体質で生き物にかなり好かれる」
「へえ、すごいじゃないか」
「ユーリがいたからとりあえずアクロマンチュラの群れから逃げてこれたんだ。まあ、感謝はしてるよ」


ロンはそれから悠莉のことをチャーリーに詳しく語った。
時折双子がロンの話に補足を加えるので、チャーリーはユーリ・アシハラという女の子のことをだいぶ理解した。


「えー!その子すっげえ気になる!」
「「「!?」」」


女っ気のない兄の発言に、弟たちは驚いて顔を見合わせた。
悠莉がドラゴンの子どもまで手なずけたという話題にチャーリーはわくわくした顔をしている。


「可愛い?」
「可愛くはない」


チャーリーの問いにロンがすげなく返した。
それを聞いて、双子が少し顔をむっとさせる。


「そんな言い方されるほどやばい顔じゃねえぞ」
「なに?フレッドのお気に入りの女の子なのか?」


チャーリーがからかうようにフレッドの肩を小突くと、ジョージが笑って言った。


「俺も結構好きだよ。とにかくおおらかな奴なんだ。ジニーはこっそり崇拝してるみたいだし、パーシーも可愛がってる」
「へえ」


先学期末に末の妹・ジニーが秘密の部屋に連れ去られた事件はデリケートな話なのでおおっぴらには話せないが、ジニーは自分を助けにやってきたハリー・ポッターとユーリ・アシハラを尊敬の目で見るようになったようだ。
兄弟のほとんど全員が懇意にしているらしい女の子を面白く思って、チャーリーはほのぼのした気分で笑った。



*
ひどい出来だ…笑
ウィーズリー兄妹たちからの夢主の評価はこんなんです.
別にチャーリーとフラグが立ってるわけではありません!笑




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